執事は見た! 資産50億円以上のVIPたちが実践する、お金を生み出す時間の使い方

ビジネス

2018/4/12

『執事が目にした!大富豪がお金を生み出す時間術』(新井直之/青春出版社)

 年収5億、総資産50億…庶民には想像もつかない大富豪の世界。そんな世界を間近で見てきた執事だからこそ知っている、大富豪が大富豪であり続ける理由が『執事が目にした!大富豪がお金を生み出す時間術』(新井直之/青春出版社)で大公開されている。

 本書の著者は、執事で日本バトラー&コンシェルジュ代表取締役社長である新井直之氏。総資産50億円以上の富裕層やフォーブス誌世界大富豪ランキングトップ10に入るような大富豪の顧客がいる、凄腕すぎる執事だ。彼は企業向けに富裕層ビジネス、ホスピタリティに関する講演やアドバイザリー業務なども行っており、櫻井翔さんと北川景子さんが主演したドラマ『謎解きはディナーのあとで』や、大人気アニメを実写映画化した『黒執事』の執事監修、所作指導を担当した。そんなスゴイ執事である著者が見てきた、数多くの大富豪たち。大富豪はお金があるから成功しているのではなく、お金を生み出す時間の使い方をしているのだと、彼はいう。

 本書の中では、大富豪にとって時間がどれだけ貴重なものであるかということが何度も語られている。そのことがよくわかるのが、著者である新井氏が経験した空港へのお迎えエピソードだ。新井氏が執事になって間もないころ、プライベートジェットで来日した海外の大富豪を成田空港へお迎えに上がったのだが、そこで激しい事故渋滞に巻き込まれてしまった。成田空港から都心まで行くはずが、道はなかなか進まず1時間以上の時間をロスしてしまった。そして、その大富豪は新井氏にこう言った。「私たちは時間を買うためにキミを雇っている。交通事故は予測できたはずだ。別の方法を考えなかったか?  考えなかったのなら、今後、キミを雇う価値はない」と。それ以後、新井氏は万が一のために、成田から都心を20分で結ぶチャーターヘリを予約しておくようになったそうだ。費用はかかるが事故渋滞に巻き込まれた場合でも、高速道路を降りて空港に引き返し、ヘリポートへと案内することができる。お金持ちが自家用ジェットを持っていたり、ヘリコプターで移動したりするのは、お金があるからというよりも時間を無駄にしないため。どれだけの多くの資産を持っていても、1日が24時間であることは大富豪も庶民も変わらない。時間がいかに貴重なものか知り、思いがけないことも予想して動いていくことの大切さを、大富豪は知っているのだ。

 そのほかにも、お金持ちといえばゴルフやクルーザーの船遊びをするイメージがあるが、これも大富豪にとってはただの遊びでは終わらない。これらは交流を深める手段となり、一気に心の距離を縮ませる初めましての演出ができるのだ。ゴルフはラウンドする長い時間、一緒にいるうちに打ち解けて、ビジネスで提携しようという話も出てくるだろう。クルーザーもすぐに降りるものではないし、船上でゆっくり会話する時間は仲が深まり、のちのちビジネスに繋がっていくケースが少なくない。名刺交換で終わりがちな交流会もあるなかで、大富豪の交流会は楽しくもあり、ビジネスチャンスの場でもある。楽しい時間や遊びにも投資の側面があり、遊びも時間の無駄にはならないのだ。

 本書を読んで思ったことは、大富豪は特別なことをしているわけじゃないということだ。時間の大切さを知り、いかに無駄なことをしないか。限られた時間をどう使っていくのか、本書を読めばきっとあなたは考える。そして、大富豪の時間術をマネしたくなること間違いなしだ。

文=なつめ