あなたの人生の価値は“折り返し地点”で決まる! 40代で急に焦らないために

ビジネス

2018/5/26

『45歳の教科書 戦略的「モードチェンジ」のすすめ』(藤原和博/PHP研究所)

 40代とはあなたにとってどのような年代だろうか?

 本書の著者は「自分はどこに向かっているのか?」と漠然とした不安や恐怖を感じ迷うのが40代だと考えている。著者自身が45歳前後までは「中途半端な存在」だったという告白を通し、その後どうやってそこから脱したのか語ることで、今同じように迷っている読者へのヒントを与えてくれるのが本書『45歳の教科書 戦略的「モードチェンジ」のすすめ』(藤原和博/PHP研究所)だ。

■40代からの人生の確固たる基盤を作ろう

 40代からの人生の基盤を作るためには、まず自分の価値を上げていくことが大切だと著者は自分の経験から説く。

 でも「価値を上げる」とは具体的にどうすればいいのだろうか? 著者の提言は、自分の「希少性」を高めること、そして今まで身につけてきたキャリアを掛け合わせて進化させていくことが「価値を上げる」ために必要であるということだ。

 それを実現するための考え方として著者は「キャリアの大三角形」を紹介し、それぞれのステップで心掛けることを提示している。

 では「キャリアの大三角形」とは一体どのようなものだろう? これは三角形が3つの点と辺とで成り立っているように、自分のキャリアを「3ステップ(点)」に分けて捉える考え方である。

 まず初めに、ある分野の仕事をマスターし(1歩目)、次に違う分野の仕事をマスター(2歩目)、最後に3つ目の仕事をマスター(3歩目)することでできる「三角形の大きさ」が自分のキャリアの「希少性」を表すというものだ。

 ここでマスターすべき仕事は特に「レア」なものでなくてもいい。例えば著者自身の場合は「営業とプレゼン」×「マネジメント」×「教育」という3点だったそうだ。

 このようにそれぞれのキャリアが特殊なものでなくても掛け合わせ方によって「100万人に1人」の存在を目指そう、という言葉には勇気づけられる読者も多いのではないだろうか。

■「信用される人」と「信用されない人」の差は?

 さて、「キャリアの大三角形」を築き豊かな人生を目指していく中で、決して忘れてはいけない大切なことがある。

 それは他者からどれくらいの信用=クレジット(信頼と共感)が得られているかを意識することである。本書では信用という“見えない価値”を可視化すべく、いくつかのキーワードを取り上げチェックリスト化している。

 抜粋して挙げると、「既婚で子どもを育てている」「犬を飼って世話をしている」「歴史を味方につけている」などがチェックリストの項目としてあるが、なぜこういったキーワードを選んだのかの説明もまたなかなか興味深いので、ぜひ本書で目を通して欲しい。

 このほかにも本書では40代の「よくある悩み」を取り上げ、「正解」ではないが「納得解」を導き出すためのヒント集としてまとめている。

 会社員なら誰もが一度は悩んだことがあるのではないか、と思われる日常的な悩みから人生に関わる大きな悩みまで、著者が自分の経験も踏まえつつ答えている中に今後の人生を充実させるためのアイデアが見つかるかもしれない。

 日本人の寿命は延びている。多くの人が70歳まで働き、90代まで生きる可能性がある。だからこそ人生の折り返し地点といえる「45歳の決断」が鍵となる今、人生をさらに充実させたいと思っている人にぜひ本書を手に取ってみて欲しいと思う。

文=ナカタク