母は死に、父は人を殺した――。人としての何かが欠落した息子の復讐計画。「驚愕のラスト」を読者はどうとらえる?

文芸・カルチャー

2018/6/30

『我が心の底の光』(貫井徳郎/双葉社)  何かを奪うためではなく取り戻すための犯罪とは、何と哀しいものなのだろうか。貫井徳郎の作品を読むと、そんな感慨に打たれることが多いのだが、本作『我が心の底の光』(双葉社)を読んで改めてそれを強く感じた。  主人公の峰岸晄は、ずっと奪われてきた人間だ。彼は5歳にして母親を失い、父... 続きを読む