全米で話題沸騰の片づけ本! 「ガラクタ」が伝えようとしているメッセージに耳を傾けてみませんか?
公開日:2018/7/24
仕事も恋も、なぜだかうまくいかない…その理由は、溜め込んだ「ガラクタ」の中から見つかるかもしれません。今すぐにでも「ガラクタ」を処分したくなるのが『「いらないモノ」が教えてくれること』(ケリー L.リチャードソン:著、住友 進:訳/彩図社)です。ケリー L.リチャードソン氏は、ライフスタイルデザイナーであり、100人以上のクライアントを抱えるコーチングの教師としても活躍中です。
本書は、著者のケリ―氏と同居人のメリッサの引っ越し体験から始まります。小さなアパートから、郊外の大きな家に引っ越ししたことで、たっぷりの空間を得た2人は、ショッピングを楽しみ、たくさんのモノを所有するようになります。しかし次第に、所有することの豊かさよりもモノに支配される息苦しさを感じるようになり、家を売ることを決めます。トレーラーハウスに住みながら旅をするという新たなライフスタイルに向け、「ガラクタ」をフリマサイトで、家をフェイスブック上のヤードセールの掲示板で売ります。ガラクタの堆積から身軽になることは、新しい生活のための資金を得る以上の喜びをもたらしたといいます。
著者は、「物質的なガラクタに加え、自分の考えを束縛するような感情を精神的ガラクタ」と考え、「ガラクタ」はあらゆる面で豊かさの障害になっていると述べます。ガラクタに囲まれていると、人生の障害を克服するための選択肢や、独創的な解決策が見つけられなくなってしまう。ガラクタが溜まる原因は整理整頓ができないから。そこには必ず感情的な要素が絡んでいるので、その要素を調べることで、うまくいかない原因が驚くほど見抜けるようになるのだそう。
ガラクタは「本当の障害が何であるか」を気づかせてくれるメッセンジャーです。著者のクライアントは、かつての恋人との思い出があるタキシードが「自分のエネルギーを奪うガラクタ」でした。思いきって処分したところ新しい恋人ができたのです。この世はエネルギーの流れでできています。ガラクタという障壁がなくなるとエネルギーが流れるようになるのだそうです。
本書には、モノや精神にガラクタを溜めてしまう原因や整理のヒントを知るためのエクササイズが紹介されています。また、最も処分しがたい「思い出関連」の品々との向き合い方も必見です。
・家族の思い出の品
自分にとって大事なら形見の品として残しておくべき。しかし、残すにしても捨てるにしても、あなたのおばあさん(家族)は、ずっとあなたの心の中に残っています。
・家族との思い出が残る品
クリスマスの飾りなど、堆積された思い出の品は、「思い出の濃淡」を考えて処分していく。
・子どもの頃に集めていたものなど感傷的になる品物
処分しても記憶まで失わない。
ガラクタを処分することは「豊かさが生まれるための場所が開ける」ことだと著者は述べます。あなたのエネルギーの流れを止めているガラクタは何でしょうか? 人生を変えたい方、断捨離に挫折してきた方に、おススメしたい1冊です。
文=泉ゆりこ
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