サラリーマンだって、もっと自由に働きたい! そんな夢を叶える必要最低限のスキル

ビジネス

2018/8/14

『組織にいながら、自由に働く。 仕事の不安が「夢中」に変わる「加減乗除(+-×÷)の法則」』(仲山進也/日本能率協会マネジメントセンター)

 会社で働くのは何かと気を遣う。会議は多いし、何をするにも許可や根回しが必要。もっとのびのび自分を活かしてみたい。かといって、フリーで働くとか、起業をするには収入面の不安もあるし、自分がフロンティアになりたいわけでもない。結局どうすればいいんだろう? と悩んだことはないだろうか。

 そんな悩みを軽やかにクリアしている人がいる。「自由すぎるサラリーマン」こと仲山進也氏は、楽天の社員にして自分の会社を経営し、さらには横浜F・マリノスとスタッフとしてプロ契約も結んで活躍している。『組織にいながら、自由に働く。 仕事の不安が「夢中」に変わる「加減乗除(+-×÷)の法則」』(仲山進也/日本能率協会マネジメントセンター)では、サラリーマンとフリーの“おいしいとこ取り”をする新しい働き方のノウハウを明かしてくれる。

■自由な働き方を得るための4ステージ

 本書で紹介するのが「加減乗除の法則」だ。キャリアを「加・減・乗・除」の4ステージに分解し、進化していくことで最終ゴールの「自由」に到達できる。

1:加(+)ステージ:できることを増やす、ニガテなことをやる、量稽古。仕事の報酬は「仕事」
 まず自分ができることを増やしていくのが「加」。仕事は選り好みせず量をこなそう。増えていく自分の仕事そのものがこのステージで得られる報酬だ。同じ仕事を繰り返せば上達するし、違う仕事に取り組めば引き出しが増える。できることが増えると、“夢中スイッチ”が入りやすくなる。夢中で働くと、支持してくれる人は増え、さらに楽しくなるというプラスの循環が始まる。

2:減(-)ステージ:好みでない作業を減らして、強みに集中する。仕事の報酬は「強み」
「減」ステージでは、前段で限界まで増やした自分のリソースを取捨選択していこう。苦手なことは他の人にお願いして引き算し、得意な仕事や自分の専門分野に集中して、軸となる強みを持つ。社内ポジションの安定や上司の許可など、組織で働く際の常識を捨てるのもこのステージ。「変人」と呼ばれる精神的コストに耐え(!)、評価を望む気持ちを手放すと、やりたいことがやりやすくなるのだという。また、「お腹が空いたからご飯を食べる、というような自然な感覚で本を読めるような得意分野を見つけよう」というのも著者からのアドバイスだ。

3:乗(×)ステージ:磨き上げた強みに、別の強みを掛け合わせる。仕事の報酬は「仲間」
 前段で磨いた強みと強みを、2つ以上掛け合わせると、大きな結果を得られる。自分の強み同士を掛け合わせると生まれるのは独創性だ。また、自分の強みに他者の強みを掛け合わせれば、共創となる。いわゆるコラボや社内外プロジェクトの強みがこれだ。このステージでは協働する仲間との出会いが報酬として得られる。

4:除(÷)ステージ:因数分解して、ひとつの作業をしていると複数の仕事が進むようにする。仕事の報酬は「自由」
 前段で増えてきたプロジェクトを、統合して効率アップしよう。まず自分の関わっているプロジェクトを作業別に分解してみる。その中で得意な作業を発見したら、以降はその作業を含むプロジェクトだけを選んで行う。そうすると、ひとつの作業を進めるだけで、自分が選んだ複数のプロジェクトを同時進行することができる。たとえば「記事の執筆」という作業を中心にすると、WEB連載、書籍化、記事内容を活かした講座などのプロジェクトを同時進行的に回していけるというわけだ。どこで何をしていても、全体として自分の仕事を進めることができるという意味で、ついに働き方の「自由」が得られる。

■仕事の不安を「夢中」に変えるコツは――

 会社で仕事をする人のなかには、人生がどんどんつまらなくなっていくような不安や、漠然とした閉塞感にとらわれる人も多いだろう。なぜなら、組織での仕事は他人がやれと言うからやる、つまり他人に理由がある「他由」(仲山氏の造語)が多いから。しかし、自分がやりたくてやる、自分に理由がある「自由」があれば、人生は楽しくなる。自由を手にして、仕事の不安を解消したいものだ。

 著者の実体験が詰め込まれた本書は、キャリアの途中で何度も読み返すことをおすすめする。私たち自身の成長段階に応じて、新たな発見をもたらしてくれるだろう。

文=桜倉麻子