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ビジネス

2018/10/23

『自分を最高値で売る方法』(小林正弥/クロスメディア・パブリッシング)

 所属する会社の元で言われた通りに働くだけではなく、自分自身の市場価値を磨き、どこでも働けるようになるべきだ――。こうした考え方は、昨今のビジネス書で繰り返し訴えられており、具体的な手段としては副業や転職が挙げられている。その延長線上にある戦略のひとつが、本書『自分を最高値で売る方法』(小林正弥/クロスメディア・パブリッシング)にて提言されている“教育化”というやり方だ。

“教育化”とは、本業で結果を出した後、そのノウハウを他人に伝えるビジネスを行うことで、これによって本業以外の収入源を手に入れることができるというわけだ。著者は、起業、ネイルアート、WEB集客、ダイエットなど、多岐にわたるノウハウをこうやって“教育化”し、収益を挙げてきたのだという。

■たとえば、ワインの通信講座に一工夫加えると…

 著者のいう“教育化”とは、顧客に何かを教えたり、何かを気づかせるという要素を組み込んでビジネス化することだ。たとえば、著者が最近感心したサービスは、ワインの通信講座だという。月額1万円程度で月2本ワインが送られてくるのだが、そこにはワインについて学べるニュースレターが付いてくるそうだ。私たちは、「ワインについて詳しくなりたいな…」と漠然と思いながらも、なかなかきちんと勉強できる機会はないものだ。このビジネスは、おいしいワインを飲んで楽しむだけでなく、“学ぶ”という要素を付け加えることで、私たちの知的好奇心や、周りからすごいと思われたい欲求をくすぐる。さらには、勉強会やオフ会などの機能もつけ、所属の欲求を満たす…というやり方も考えられるだろう。ワインを取り扱っている会社であれば、このように“教育化”を通じてビジネスを発展させていくことはそうむずかしくなさそうだ。

■ゼロから3カ月で100万円を稼ぐ

 著者はこの“教育化”のメソッドを使えば、ゼロから3カ月で100万円を稼ぐことも不可能ではないと語る。肝心の商材は、語学学習や起業法、資産運用など何でもよいが、“人が高額を払っても学びたい”と思うものであることが重要だ。“教育化”の具体的なステップは以下の6つに分けられる。

STEP1 3カ月以内に月100万稼ぐと決める
STEP2 あなたの本当の価値を見つける
STEP3 圧倒的に売れるカスタマーサクセス・コンセプトを作る
STEP4 自分を高額商品にする
STEP5 高確率で自分商品を売る
STEP6 毎月100万円以上稼ぐ、長期継続の仕組みを作る

 本書では、各ステップごとにそのノウハウを詳述しているのだが、この中で筆者が何より重要だと感じたポイントは、「STEP4 自分を高額商品にする」だ。自分を高額商品化するためには、他人が学びたいと思う分野でまず自分が結果を出す必要があるし、その後も出し続けなくてはならない。この“出し続ける”という部分がむずかしい。あらゆるノウハウには賞味期限があるから、誰もがそれを知っているようになってしまえば、その情報に価値はなくなってしまう。だからこそ、常に結果を“出し続ける”ことで、他人が求めるノウハウを先取りしなくてはならないのだ。

 本書がうたう“ゼロから3カ月で100万円を稼ぐ”は、正直誰もが簡単にマネできるものではない。だが、“他人に需要があるもの”という観点から自分の強みを見つめ直し、それを副業として収益化すること自体は、極めて現実的なメソッドだ。本書が提言する“教育化”というやり方は、今後副業のスタンダードのひとつになるかもしれない。

文=中川 凌