「片付けなきゃ」と思って大掃除… それ、「貧乏神が取りつく部屋」になっているかも!?

暮らし

2018/12/22

『座敷わらしに好かれる部屋、貧乏神が取りつく部屋』(伊藤勇司/WAVE出版)

 家族や仕事、人間関係などで「うまく行かないな」という実感があると、部屋の片付けもおろそかになってしまい、ますます気が滅入ってしまうもの。そんな負のスパイラルを「なんとかしたい!」と思っている人には、本書『座敷わらしに好かれる部屋、貧乏神が取りつく部屋』(伊藤勇司/WAVE出版)がおすすめだ。“座敷わらし”と“貧乏神”――正反対のふたつの存在をイメージしながら、幸せを呼び込む部屋作りを教えてくれる。

■“ビンボー思考”から“座敷わらし思考”へ

 部屋が片づけられないあなたは、“ビンボー思考”になっていないだろうか。ビンボー思考の原則は、“心と現実の状態に矛盾を作る”こと。心と現実の間に矛盾があると、私たちはストレスを感じてしまう。「こうなりたい」という理想像を持つことは大切なのだが、「それに比べて今の私は…」と落ち込んでしまうのはよくない。著者は、“ビンボー思考”から“座敷わらし思考”へと変わるためには、“心と現実の状態を一致させる”ことが必要だと語る。

 例えば、部屋を片づけられないことで自分を責めているのなら、一旦「あえて散らかしている」と考えてみるとよいという。目の前の現実に対して、「自分の意思でそうしているのだ」と認識することが“矛盾”を解消し、ストレスを減らすことができるという。

■“片づける”のではなく、“理想の部屋を作る”

 著者によれば、片づけられない人ほど「片付けたい」と思ってやろうとするのだが、これ自体が片付けられない原因のひとつになってしまうこともあるのだとか。片付けが上手な人は、自分の部屋に興味を持ち、「こんな風にしたい」という思いがある。

 すなわち、そういう人は、“片づける”こと自体を目標にせず、“理想の部屋をつくる”ことを目指しているのだ。なかなか片づけられない人は、片づけることで自分がどうしたいのか、どうなりたいのかという視点を取り入れてみてはどうだろう。

■座敷わらしが喜ぶ3つのポイント

 本書ではさらに、座敷わらしが喜ぶ3つのポイントを以下のように紹介している。

座敷わらしが喜ぶ部屋づくり3つのポイント
1.玄関を整える
2.床面積を広げる
3.窓を美しく磨く

 ここでは、「床面積を広げる」を取り上げる。著者によれば、家の床にゆとりを持ち、美しく保っている人ほど、経済的に豊かなケースが多いのだという。まさに、「床面積の広さが、収入に比例する」という言葉の通りだ。心理的にも、足元がおぼつかないような部屋で暮らしていると、心まで不安定になる…というのは想像できるだろう。

 本書の最後に著者が語るのは、「部屋をきれいにすると幸せになる」は机上の空論だということ。著者の元にも、部屋をきれいにすることに神経を使うあまり、それが原因で家族関係が悪くなってしまった…という相談がくるそうだ。大切なのは、その部屋に住む“人”がどう感じるかである。まずは、自分や家族の“幸せ”に立ち返り、その上で“部屋をつくる”ことを意識しよう。気づけば、あなたの部屋にも座敷わらしがやってきているかもしれない。

文=中川 凌