オリラジ・中田敦彦が語る「やりたい仕事がうまくいかない理由」「好きなことをやってがっぽり稼ぐ方法」とは?

ビジネス

2019/4/2

『労働2.0 やりたいことして、食べていく』(中田敦彦/PHP研究所)

 やりたいことをして、食べていく――「そんなものは夢物語だ」と切って捨ててしまうだろうか。それとも「今の職場では無理。自分以外の人の話では?」と検討もせずに諦めてしまうだろうか。

 そんな鬱々とした気持ちを抱きながらも「でも本当はやりたいことを実現してみたい!」という志を持つ人々に、新たな働き方を提示してくれるのが『労働2.0 やりたいことして、食べていく』(中田敦彦/PHP研究所)だ。

 著者はお笑いコンビ・オリエンタルラジオの“あっちゃん”こと中田敦彦氏。自身はお笑い芸人でありながら、ダンスボーカルグループ「RADIO FISH」として活動したり、オンラインサロンを開設してファンとの交流やビジネスを学んだり、「幸福洗脳」というアパレルブランドを立ち上げ、アパレル制作・販売を行ったりしている。つまり、芸人・ミュージシャン・経営者という3足のわらじを履いているということだ。

 なぜ、彼はさまざまな分野にチャレンジしているのか。それは、単純に「やってみたい」と思ったからだという。そんな姿を見ていると「芸能人だからできるんでしょ?」「やっぱりパーフェクトヒューマンなんだ。俺なんか…」と考えてしまうかもしれない。

 しかし、彼は何でもできる超人ではない。芸能人というステータスを巧みに利用しているかもしれないが、それだけで成功できるほど世の中は甘くないだろう。一つひとつ試行錯誤を繰り返し、独自のメソッドやマインドを完成させ、活動を続けてきているのだ。そんな彼のメソッド・マインドが惜しげもなく紹介されている本書。そのいくつかを本稿では紹介していきたい。

■やりたいことが通らない理由は「準備不足」

 会社での企画会議。自分が何としても「やりたい」企画を提出したところ、頭ごなしに却下されてしまった。アナタはそのとき、どうするだろう。NOを突きつけられたら、すぐ諦めてしまうだろうか。それとも――。

 中田氏はここで諦めない。「誰がどの部分で嫌がっているのか」を把握し、原因を突き止めたら、新しい案をもって交渉するそう。ただ、自分がやりたいことを一方的に伝え、通らなければ諦める。それは、ただの準備不足だからだという。

 諦めずに成功するコツは「なぜ実現したいのか」という目的を把握し、実現のための選択肢を複数用意すること、と語る。このような準備ができていない人にとっては耳の痛い話だろう。でも、準備をしていればNGを覆してOKにすることはできる。そう思えば、明日からの行動は確実に変わるはずだ。

■言われてないことをやりまくるやつが出世する

 仕事で評価されるためには「言われていないことをする人」になるべし、と中田氏。それはなぜか。言われていないことをやるためには、目的をきちんと把握し、先読みをして、自分なりの創意工夫が必要となる。その行動には相手や会社のことを考え、もっと良くしたいという想いがあるはずだ。

「言われたことをちゃんとやる人」は無難だが、自分で考えるクセが付かず、結局言われていないことを積極的にやる人間が注目されるようになるという。出世したい、と考えているならば、このマインドはぜひ自分のものにしたい。

 本稿で紹介したのは、会社に勤めている人に役立つメソッド。しかし、中田氏は雇われる側の従業員としてよりも、雇う側の経営者となる方が「やりたいこと」を実現しやすいと語る。自分ひとりでは何もできない。しかし、優秀な人物を雇えば可能性は広がる。これまで見えなかった経営者の視点を持つことで考え方も広がるという。

 そんな経営者視点を持つことのメリットについても、自身の経験をもとに丁寧に書かれている本書。ひとつの職種、ひとつの会社、ひとつの場所だけにとらわれず、やりたいことをやって生きていこうぜ、という熱いメッセージも込められている。

 最後に一言、中田氏に伝えたい。

「あっちゃん、カッコイイ!」

文=冴島友貴