実際に起きた凄惨な事件がモデル――戦争中の闇、忖度文化が生んだ罪と戦犯裁判を通じて見いだされる希望とは?

文芸・カルチャー

2019/4/16

『真実の航跡』(伊東潤/集英社) 一手先さえ読めない者がいる。  戦争中の話だからといってまるで他人事じゃない、と小説『真実の航跡』(伊東潤/集英社)を読んで背筋を正したのは、このセリフが発せられたときだ。BC級戦犯として起訴された軍艦「久慈」の艦長・乾について、弁護士の河合と鮫島が意見を交わす場面である。  直前に... 続きを読む