女性が男性に求めるものは……? データで分析する、現代のリアルな「結婚観」

恋愛・結婚

2019/4/21

『結婚白書』(明治安田生活福祉研究所/きんざい)

 幸せのかたちは十人十色だ。

 かつては「結婚」が幸せへの数少ない道だったのかもしれない。しかし今、生涯未婚率は一貫して上昇し続けていて、結婚だけが幸せに至る選択肢ではないことが浮かび上がっている。そもそも結婚願望を持っていない人も多く、その一方で結婚しても不幸せそうに生きている人もいる。間もなく令和時代を迎える私たちは、結婚を幸せの主軸と据えて考えるのではなく、ダイバーシティの一類型と捉えて語ろうではないか。

『結婚白書』(明治安田生活福祉研究所/きんざい)は「進む未婚化」と題された序章から始まる。未婚率について1970年と2015年を比べると、男性の25~29歳では46.5%から72.7%へ、同年代の女性では18.1%から61.3%へと大幅に増えている。例えばアラサー世代が親や祖父母の世代と結婚について語っても、背景が異なっているためすれ違うのが当然なのかもしれない。

 結婚のあり方に目を向けてみると、男性が仕事に出て女性が家事・子育てを担う専業主婦世帯が当たり前だった時代も今は昔。共働きを厭わないアラサー女性は「9割」とデータは示している。そして、本書はこう指摘する。

“男性が外で働き、女性は家事・子育てを担うという専業主婦世帯が主流だった時代には、あえて結婚しないという選択をする人は少なかった”

“男女間の賃金格差が縮小し、女性も仕事を続けやすくなったことから、以前ほど結婚という形で女性が男性の経済力に頼る必要がなくなっているのかもしれません”

 しかし、意識の面を調べると依然として男女では差があるのもまた事実だ。

「自分と同等かそれ以上の学歴・収入等の異性と結婚したいか」という質問では、2択のうち「どちらかといえば当てはまる」と答えたのが男性で43.3%だったことに対して、女性では74.0%と30%以上の差があった。

 また、本書では相手に希望する年収額も調査している。興味深いのは、希望する年収額が800万円未満の女性(15~34歳)のうち、約7~8割が「希望年収額を下回る男性でも、人間的な魅力が十分にあれば結婚する」と回答している点だ。これは結婚を希望する人にとっては注目すべきデータであろう。

「おわりに」では「卒婚」という選択についても触れられている。令和は人生100年時代だ。長い人生のなかで、多様なかたちの幸せを私たちは経験するだろう。本書は大量のデータに基づいて、さまざまな角度から結婚の今を解き明かす。多様な人生のひとつの選択として、結婚を考えてみるのもいいのではないだろうか。

文=えんどうこうた