見た目ヤンキーのぼっちJKがお弁当づくりでぼっち卒業を目指す!「青春ストーリー×お弁当」が初々しい料理マンガ

マンガ・アニメ

2019/4/17

『ぼっちJKはお弁当を作ることにした。』(柚井ふうこ/講談社)

 料理を題材にしている漫画は、食の描写がクローズアップされやすいもの。しかし、『ぼっちJKはお弁当を作ることにした。』(柚井ふうこ/講談社)はお弁当を介して繰り広げられる友情や恋愛模様にもワクワクできる、新しい漫画だ。作品のテーマが「食×青春」という斬新な組み合わせだからこそ、「次はどんなことが起こるのだろう」と、読者の胸は高鳴る。

 本作は、2018年6月より無料マンガアプリ「Palcy」で連載されていたストーリーを書籍化したもの。主人公の吉野雅はヤンキーな見た目からは想像できないほど乙女な心を持つ、高校1年生。しかし、その見た目が災いし、転校先の学校でクラスメイトから恐れられて、ぼっち状態になってしまった。どうにかして友達を作って、ぼっちを卒業したい。…そう思った雅は、かわいいお弁当を作ってクラスの人気者になろうと奮闘するのだ。

 最新巻(第2巻)では、前巻でできた友達との関係が大きく進展する。転校生という立場である雅は、仲良くなった3人グループの友達との関わり方に悩む。目の前で繰り広げられる自分には分からない話題を耳にするたび、雅の心には悲しみと孤立感が押し寄せる。そんな状況を雅はどう乗り越えて、友情を深めていくかを、ぜひ見守ってみてほしい。

 また、第2巻では友情だけでなく、雅の恋愛も動き出す。お相手は初めての友達となったバスケ部の相馬。相馬と徐々に距離が近づいていく過程に、読者は思わずムズキュンしてしまう。中でも、相馬との仲がグっと深まる、球技大会のストーリーは必見。不器用だけれど、友情や恋にまっすぐ立ち向かう雅の姿は自分にコンプレックスを抱えている世の女子に勇気を与える。彼女の努力を見ていると、ページをめくるたびに「頑張れ」とエールを送りたくなってしまう。

 見た目と中身のギャップがたまらない雅というヒロインには、同性が応援したくなる魅力がある。かわいいだけのヒロインが登場する恋愛漫画に飽きてしまった方は、一風変わった雅の青春を見届けてみてほしい。

■お弁当作りのコツが漫画で知れる!

 さわやかな青春を噛みしめられる本作は食をテーマにした漫画だからこそ、お弁当作りのコツを学ぶこともできる。女子力が高いかわいいお弁当は作るのが難しそうだったり、手間がかかりそうに思えてしまったりするもの。チャレンジするには、ちょっぴり勇気がいる。しかし、雅が作中で作るお弁当を見ると、その考えが変わるはず。なぜなら、本作に登場する料理はどれも手軽に作れるものばかりだからだ。

 手間なく作れるおかずの数々に特別な材料は不必要。短時間でサっと作ることができるので、料理初心者の方でも「チャレンジしてみたい!」と思える。それぞれの料理にはワンポイントアドバイスが丁寧に記されているのも、うれしいポイントだと言えるだろう。

 食には人との関係を繋ぐ力がある。――そう感じ、さわやかな気分になれる本作は王道な青春ストーリーなのに、マンネリを感じさせない。食の大切さも学べる斬新な少女漫画で、ぜひ女子力を高めながら、キュンキュンしてみてほしい。

文=古川諭香