読了後、あなたもすっかり虜に!GWは、新感覚アウトドアマンガ『ゆるキャン△』で疑似キャンプ体験はいかが?

マンガ・アニメ

2019/5/2

『ゆるキャン△』(あfろ/芳文社)

 ゴールデンウィークがやってくる。にぎやかな街に溶け込むのもよいが、静かな部屋で自分だけの時間を思う存分堪能できるのも連休ならでは。お気に入りのマンガに囲まれながら、おこもり読書にどっぷりと浸ってみてはいかがだろうか。

 近年ブームが再燃している「キャンプ」。グループで楽しむキャンプはもちろん、ひとりでのんびり過ごすソロキャンプも人気となっている。しかし、野外で寝食をとるキャンプは未経験者にとってハードルが高く、興味があっても始めるキッカケが掴めないこともしばしば。『ゆるキャン△』(あfろ/芳文社)は、そんなキャンプ未経験者が“行ったつもり”になって疑似体験できる新感覚アウトドアマンガである。

 主人公は、キャンプが趣味のリン。富士山が見える湖畔で、のんびりソロキャンプを楽しむのが大好きな高校生である。ある日、いつも通りキャンプをしていたリンは、自転車で富士山を見にきた女の子・なでしこと出会う。うっかり寝過ごしてしまい山中で夜を迎えたなでしこは、リンの作ってくれたカップラーメンを食べながら、自転車旅の目的であった本栖湖からの富士山をキラキラした瞳で見つめるのであった。ひょんなことから人生初のキャンプを体験したなでしこは、高校にある「野外活動サークル」に入部。徐々に、キャンプの奥深さにハマっていく。

 本作の魅力は、本格的な道具やお金を持たない女子高生たちが試行錯誤しながら、無邪気にキャンプを楽しむ姿。カセットコンロで温めた汁物からのぼる湯気、吐く息が白くなるほど冷たい空気、瞳いっぱいに差し込む太陽の光など……繊細な描写のおかげで誰もが彼女たちと一緒にキャンプをしているような感覚で読み進められるのである。

 また、ほのぼのとした雰囲気のなかに鏤められている“キャンプ知識”は、予想以上に有益なものばかり。

“カイロを貼るときは首の付け根、みぞおち、肩甲骨など太い血管があるところに”
“テントのポールが折れたときは、パイプをかませて応急処置”

 キャンプ初心者の入門本としても、おすすめしたい作品だ。

 実際に体験しないと分からないことがあるという意見をよく耳にするが、一方でマンガを読むことから学べる知識だって多い。今年のゴールデンウィークは『ゆるキャン△』で疑似体験をしながら、新しい趣味へのキッカケを探してみてほしい。

文=山本杏奈