嫁と仲良しの義母・平野レミも想像を超える姑に驚愕! 5万人が共感した、ものすごい嫁姑あるある大公開

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公開日:2019/5/8

『義母ダンジョンにハマっています。』(秋山/KADOKAWA)

 初めて交際相手の両親に挨拶する日は、女性にとって特別な一日だ。「ソツのない会話をしたい、好感をもってもらいたい」。そんなふうに思うことだろう。

 しかし、『義母ダンジョンにハマっています。』(KADOKAWA)の著者、秋山氏は、そんな想いを粉々に打ち砕かれてしまう。夫となる予定の男性の両親との初対面の日、彼らの強烈な個性に衝撃を受けることになる。ちなみにタイトルのダンジョンとは地下牢のことで、ロールプレイングゲームでよく登場する場面設定だ。

 本書は、そんな衝撃的な義母とのバトルを面白おかしくつぶやいた、秋山氏の大人気ツイートを書籍化した1冊。

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 彼の両親と初めて出会った席で、将来の義母からマスカラを貸してくれるように頼まれた著者。化粧直しでもするのかと思って渡すと、いきなり白髪にマスカラを塗り始めてこう言った。「白髪隠しに使えるのよ、知ってた? 便利でしょ~」。面食らった秋山氏は、義母と初めて出会った日の出来事をこう振り返っている。

これが私と義母との出会い。出会った時から彼らは純度100%のクソだった。ここから私と義母との長い闘いが始まる。

 普通の感覚では、舅・姑に対してクソと言い放つとはなんと失礼な女性だ、と思われるだろう。マスカラの一件も、「ご両親ともっとよく付き合ってみないとわからないはず」と考えるのが常識的だ。しかし、著者にも理由がある。

 というのも、挨拶の日の出来事は序の口で、結婚後、義母の言動は著者の想像をはるかにしのぐものへとエスカレートしていくからだ。そのほんの一部を紹介してみたい。

 義実家からのお土産は「着払い」で宅配されてくる。出産祝いはビーフジャーキー2個。外食の日には「孫ちゃんに着せて行って」と、夫が幼少期に着ていたセーターを渡される。けがをして結婚指輪を外していたら「本当は浮気してるとかじゃなくて?」と訊かれる。夫のへその緒のを渡された理由をたずねれば、「私が死んだ時に棺桶に入れてもらうためにあげたのよ」と、息子への溺愛ぶりを隠さない義母。壮絶な攻撃のオンパレードだ。

次男は今日で生後100日。お義母さんから「あともう少し産むのを我慢できていれば上野のパンダちゃんと同じ誕生日だったのに残念ね♪」というメールが来たので「お義母さんの命日はパンダと一緒だといいですね」って返信するところをグッとこらえました。

「次は女の子を産めるといいわね」という義母を
埋めるといいんですか?

 実際には、嫁は義母の攻撃を受け続ける一方でけっして口答えをしたりはしない。あくまで表面上はおとなしくしているのだ。義母の攻撃をかわしつつ、ある日、ツイッターで反撃を始めた嫁・秋山氏。そのツイートは世の女性の共感を呼んで、フォロワー数は5万人以上を超えた。口にはださなくても、心の中で本音をつぶやき一矢を報いると、胸がスカッとするのは当事者だけではない。秋山家で繰り広げられるバトルに「そんなことあるの?」と驚かされつつも、世の中の多くの嫁が似たような経験をしているのだ。

「どうやったらうまく付き合っていけるんだろう」「お義母さんに順応できない自分が悪いんだ」と、自分を責めてしまう必要なんてない。最初は抵抗があった、義父母をクソ呼ばわりする嫁に対して、本書を読み終える頃には拍手喝采を送っているだろう。

 日頃、嫁姑の関係で悩んでいる方は、ぜひ本書を一読していただきたい。激しいバトルの裏には、うまく付き合っていくためのヒントが隠されている。そして、きっと「我が家は平和だ」としみじみ思えてくるだろう。

文=向千鶴子