29歳ゲーマー女子の生活は仔猫のおかげでもっと楽しい! とても可愛いハチワレ仔猫に癒される『猫暮らしのゲーマーさん』

マンガ

公開日:2019/7/2

『猫暮らしのゲーマーさん』1巻(灘谷航/小学館)

 ペットと暮らし始めると、生活がこれまで以上にずっと豊かになる――。そんな体験をしたことはないだろうか? もちろん、毎日のお世話や体調管理は欠かせないし、彼らとの生活を維持するには、お金もかかる。介護だって楽ではない。だが、温かで柔らかな存在がいつでも側にいてくれる安心感や、予想外の行動に驚いたり笑ったり。それは、かけがえのない体験として、心に一つ一つ刻まれていくのである。

 灘谷航先生の『猫暮らしのゲーマーさん』(小学館)は、そんな可愛いペットとの生活に振り回されながらも、日々の暮らしを満喫しているヘビーゲーマー女子のマンガだ。

 主人公の小桜理子(29)は、商社勤務で一人暮らし。毎日、大量の仕事をハイスピードでこなし、定時になると、生きがいのゲームのためにダッシュで帰宅する。会社では、プライベートなことは話さず、周囲には“仕事もできるし、一見イケてるが、誘いや頼み事は絶対に断る謎の女”として有名だった。

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 そんなある日、会社の駐車場に白黒のハチワレ仔猫が迷い込む。発見した警備員さんがそれぞれの部署を回り、もらい手を探すことに。一人、また一人と断る中、理子は仔猫と目が合った瞬間、運命的なものを感じ、気づいたら「飼います」と答えていた。

 動物を飼った経験がなく、不安もいっぱい。だが、トテトテと自分についてくる可愛い仔猫を見て、

「謎解きや育成なら、いつもやってるじゃん。つまりコイツは、やり込み要素が多いってコトね!! そう考えたら案外なんとかなるかも! 見てなよ~ あたしが猫を徹底攻略してやるから!!」

…と、ゲーマーらしい発想でポジティブに考え、新たな生活をスタートさせた。

 本書は「おむすび」と名付けられたオスのハチワレ仔猫がとてもリアルで可愛いのはもちろん、全力でゲームを楽しむ日常に仔猫が加わることで、理子の毎日がさらに色鮮やかになるのが印象的だった。

 例えば、ゲーム中、コントローラーを持つ手を、おむすびがポフポフと妨害してくることもあれば、セーブをしていない状態で、猫が電源ボタンの上に載ってしまい、大切なデータを消すこともある…! そこで、おむすびが理子のゲーム中に遊べるよう、ゲームの課金アイテムの“値段は裏切らない”という経験上の法則を信用して、彼女が勝手に「道具屋さん」と呼ぶ「ペットショップのお姉さん」の反対を押し切り、高価な電動式のおもちゃを購入するシーンがある。だが、ものの30分で破壊され、ショックを受ける理子には、思わずクスクス笑ってしまった。

 しかしながら、そんなおむすびの予想外の行動に翻弄されながらも、彼の妙に艶めかしい「美脚ポーズ」や、のびーんとなった「伸びポーズ」にメロメロになり、スマホにおむすび専用のアルバムを作成して、SNSに写真をまさかの“ニャンニャン言葉”でアップし始める理子…。彼女のなかなかの変貌ぶりにも驚いた。

 マイペースで気ままなハチワレ仔猫との日常は、毎日たくさんの新鮮な驚きと喜びをもたらすようだ。独特なゲーマー視点で、仔猫と少しずつ距離を近づけていく様子にとても癒されるマンガである。

文=さゆ

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