芥川賞作家・今村夏子――『むらさきのスカートの女』と、彼女を執拗に観察し続ける〈わたし〉。狂気を孕んでいるのはどっち?

レビュー

『むらさきのスカートの女』(今村夏子/朝日新聞出版) 学生時代、最寄り駅のホームにはいつも、伝線した白タイツを穿いている女性がいた。卒業して数年が経ち、久しぶりに訪れたときにも変わらず見かけて、驚いた…

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