「人類を乗っ取る“何か” vs. クールな女子高生」サバイバル能力が試される、スリル満点のバトルが開幕!

マンガ・アニメ

2019/9/16

『バイバイ人類』(渡辺恒造:原作、萩原あさ美:作画/集英社)

 ほんの少し、想像してみてほしい。たとえば、遭難によって無人島での暮らしを余儀なくされたときに、あなたは何日生き延びることができるのか。非日常の環境下でも自分の生活を守り、恐怖に抗うことができるかを――。

『バイバイ人類』(渡辺恒造:原作、萩原あさ美:作画/集英社)の主人公は、物静かでクールな中学生・真山真矢(まやま・まや)。彼女は、クラスメイトの服部、池永、小熊に誘われて参加した廃墟探検で目を疑うようなシーンに遭遇してしまう。なんと、同じクラスの佐藤が人間によってバリバリと喰い殺されていたのだ。急いでその場を立ち去った真山たちは自分たちに危険が降りかからないよう、警察には知らせないことを決める。

 翌日、登校した真山たちの目に信じられない光景が飛び込む。惨殺されたはずの佐藤が学校に来ていたのだ。「宇宙人か、はたまたゾンビか?」と困惑する彼女たちの後ろから、佐藤が話しかける。

“君たち今僕を見て逃げたよね?理由聞かせてくれないか?”
“理由、早く理由を”

 こけた頬、真っ黒な目のクマ、狂気めいた表情……どこから見ても佐藤が“生きている人間”でないことは明白。気転の利いた返答で誤魔化した真山は、「佐藤は『何か』に殺害され、その肉体は『何か』に乗っ取られている」という仮説を立てる。しかし、次第に盛り上がりを見せる彼女たちの“調査”は、思いもよらぬかたちで進展してしまう。今度は、廃墟探検仲間である小熊が「何か」に乗っ取られてしまったのだ。心を許していた友人からのトラップや襲撃に動揺しつつも、真山の類まれなる危機回避テクニックによって彼女たちは無事に逃げ切るのだった。

 第2話以降は、高校生になった真山たちと「何か」との本格的な“戦い”が開幕。乗っ取られている人間に盗聴器を仕掛けたり、偽の爆発物によって注意を逸らした隙に敵のアジトに潜入したりと、ダイナミックな作戦で侵略者たちと対峙していく。

 一見ミスマッチにも思える“女子高生×パニック・ホラー”は、意外性とテンポの良さがたまらない。グロテスクな描写も少なく、小さなドキドキやハラハラが続くためホラー作品に苦手意識を持っている方にもってこいの作品だ。ストーリーを楽しみながら恐怖を感じたい方や、ホラーマンガ初心者の入門編としてぜひ選んでほしい。

文=山本杏奈