あなたは、自分以外の「誰か」になりたいですか? 「誰でもない者」から見えてくる人間の本質――川上弘美著『某』

文芸・カルチャー

2019/12/14

『某』(川上弘美/幻冬舎)  名前も記憶もない、性別さえ分からない「誰でもない者」。人間に擬態することで生き長らえることができる未知の生物が主人公となる本小説『某』(川上弘美/幻冬舎)。川上弘美さんの大ファンである私は、本書を読みはじめる前に著者には珍しいテイストの作品なのだろうと思っていたが、読み進めていくとやはり... 続きを読む