ヨーグルトを食べてもお腹を壊す…それは「SIBO」かも!? カリスマ医師が解説する腸を整える教科書

健康・美容

2019/12/12

『新しい腸の教科書 健康なカラダは、すべて腸から始まる』(江田証/池田書店)

 日本人はお腹が弱い。「日本人の約14%以上が腸に不調がある」というデータさえあるらしい。腸の不調は、便秘や下痢などをもたらすだけでなく、肌荒れや肥満、さらには、うつ、認知症、冷え性、腰痛など、全身の不調の原因となる。そう語るのは、「SIBO(小腸内細菌増殖症)」「FODMAP」など腸に関する新しい考え方を説く、腸のカリスマ専門医、江田クリニック院長の江田証先生だ。

 江田先生の著書『新しい腸の教科書 健康なカラダは、すべて腸から始まる』(池田書店)は、腸を健康に整える正しい知識をわかりやすくまとめた1冊。世の中には、腸の健康に関する情報が氾濫しているが、この本は、「教科書」という名の通り、消化器専門医である江田先生が腸について、医学的に正しく解説してくれる。かといって、理論ばかりを文章でまとめているわけではない。腸に関する正しい知識を、イラストや写真を交えて、誰にでもわかるように解説しているため、腸を知り、不調を改善するための決定版といえる書籍なのだ。

健康的な腸の状態とは

 そもそも健康的な腸とはどのような状態だろう。「善玉菌がたくさんいる状態」と思われがちだが、実は、善玉菌の割合が悪玉菌より多いだけでは不十分。健康的な腸の条件は、腸内細菌のバリエーションが多いことをいう。腸内細菌の種類が多いほど、腸の粘膜のバリア機能が高まり、外から入る細菌やウイルスに対する免疫力がアップする。健康的な腸を目指すためには、一日にとる食品の数を増やすことが大切。納豆などの「発酵食品」、海藻などの「水溶性食物繊維」バナナなどの「オリゴ糖」、鮭などの「EPA・DHA」をとると、腸の状態は改善しやすいのだ。

整腸食を食べても便秘や下痢に…それは「SIBO(小腸内細菌増殖症)」かも

 しかし、近年、発酵食品や食物繊維をとるとかえってお腹が張ってしまい、便秘や下痢を引き起こすという人が増えてきた。もし、腸に良いはずの食事でお腹に不調を覚えたならば、「SIBO(小腸内細菌増殖症)」を疑うべきだ。SIBOとは、小腸の中で細菌が爆発的に増えている状態。本来、腸内細菌のほとんどは大腸の中に生息しているはずだが、加齢による腸の機能低下や小腸の出口がゆるむと、大腸にいるはずの細菌が小腸内に流入してきてしまうのだ。このような人たちにとって、整腸食は敵。整腸食を食べるほど、小腸に細菌が増殖し、ガスが発生してさらなる不調を招いてしまう。

カギを握る「FODMAP」

「お米を控えているが、お腹が張っている」「パンやパスタを食べたあとに下痢をしたり、便が硬いような気がする」「毎朝ヨーグルトを食べているのに便秘が治らない」…。そんな腸を整えるはずの食事でお腹を壊してしまう人にとって、カギを握るのが、「FODMAP」だ。FODMAPとは、発酵性のある4種類の糖質の頭文字を組み合わせたもので、F「発酵性の」、O「オリゴ糖」、D「二糖類」、M「単糖類」、A「AND」、P「ポリオール」を指す。現代の食事でよく食べられる、小麦類や豆類、りんごやヨーグルトなどがそれに該当するという。心当たりがある人はFODMAPを含む食品をできるだけ避けるようにすると良いだろう。

 その他にもこの本にはSIBOの人にもオススメできる腸を整えるためのレシピやトレーニング法、休養法などが紹介されている。健康なカラダは、すべて腸から始まる。この本であなたも腸を整えることから健康を目指してみてはいかがだろうか。

文=アサトーミナミ

この記事で紹介した書籍ほか