男の子に“性”について教えるのは3~10歳から! “世界一わかりやすい男の子の性教育”

出産・子育て

公開日:2019/12/18

『男子は、みんな宇宙人! 世界一わかりやすい男の子の性教育』(のじま なみ/日本能率協会マネジメントセンター)

 男の子を育てる多くのママの頭を悩ませる“性教育”。小さなころから「うんこ」「ちんちん」「おっぱい」と楽しそうに連呼する男の子に、親としていつどうやって性について教えればいいのか。不安を抱える人も多いだろう。

 そんなママに読んでほしいのが、『男子は、みんな宇宙人! 世界一わかりやすい男の子の性教育』(のじま なみ/日本能率協会マネジメントセンター)。「明るい性教育」を広める性教育アドバイザー・のじま なみさんが元泌尿器科看護師の立場から、男の子の生態や性に関する男の子との向き合い方を教えてくれる1冊だ。

 かくいう私も未就学児の男の子を育てる1児の母。息子はまだ小さいので、性教育のことなんて考えたこともなかったが、男の子の体の成長のこと、包茎のこと、いつからHなことに興味をもつのか…など、言われてみれば男の子の“性”について実はよくわかっていなかったりする。きっと私のようなママはたくさんいるはずだ。本書の内容を少しご紹介しよう。

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男の子の成長は女の子のマイナス2歳!

 男の子はとにかく「うんこ」や「ちんちん」が大好きである。うちの息子も、電車の中で「うんこ!」と意味なく突然叫んだり、お風呂あがりに裸で「ちんちんダンス~♪」とふざけたりといったことが日常茶飯事だ。息子が通う保育園でも下品な言葉を発してふざけているのはたいてい男の子で、女の子はそんな男子を横目に落ち着いた様子で遊んでいる。

 うちの子はなんでこんなに幼いんだろう…と手で顔を覆いたくなるようなこともあるが、本書によればこれは全く心配いらないとのこと。子どもの精神年齢は男の子に比べて圧倒的に女の子の方が上なのだ。

 男の子が下ネタワードをたくさん叫んでママを困らせるのは10歳ごろまで。いくつになっても男子はなんてアホなんだと思うかもしれないが、性教育はこの時期、さらに言うなら、できたら小学校低学年ごろに始めるのが一番なんだという。

性教育をスタートさせるタイミングは小学校低学年まで!

 子どもに性について教えるのは思春期を迎えて色々わかるようになってからでいいのでは? と思っていたが思春期になってからではもう遅いという。

 その理由はよく考えてみればわかる。思春期は子どもから大人になるための準備期間で、両親に反感を抱いたり、疎ましく思ったりする時期だ。親から離れようとしているこの時期に「性」のことを切り出せば、子どもがどれだけ親に拒否感をいだくかは容易に想像できるだろう。

 でも10歳以下、まして小学校低学年の幼い子どもにどうやって性教育をすれば…と不安になるが、子どもが「うんこ」「ちんちん」といいながらゲラゲラ走り回っている時こそチャンスだと著者はいう。例えば子どもが「おしっこ」とふざけていたら、ママは「おしっこはどこからでてくる?」「おしっこの穴からは精子っていう命の種が出てくるんだよ」といってみたり。男の子の大好きな下ネタワードを性教育のきっかけとして活用すれば、“命”のことや“性”のことを親子で話す機会が増えるというわけだ。

お風呂で自分のパンツを洗わせてみよう

 そうはいっても、なかなか性の話のタイミングを作れないというママも多いだろう。そこで著者がおすすめするのが、お風呂での「パンツ洗い」を習慣にすることだ。

 子どもがお風呂でパンツを洗っている時なら、ママが「なんで毛って生えるのかな?」「女の子には生理っていうのがあるんだよ~」と声をかけても自然に会話が進む。性の話を簡単できるようになるコツはとにかく“慣れ”だというのだ。

 男の子を育て上げた先輩ママたちも「性教育は早ければ早いほど話しやすい」と口をそろえていう。うちの子にはまだ早いかな~なんて思っているママたちも、本書を読めば幼いうちから始める性教育がいかに大切か、きっと実感してもらえるはずだ。

文=齋藤久美子