「そうやって使うんかい!」猫の独創性に驚嘆! エグゼクティブスーパーニートと犬猫2匹の穏やかで愉快な毎日に夢中

マンガ

更新日:2020/2/27

まめきちまめこニートの日常 こまちとタビ』(まめきちまめこ/KADOKAWA)

 会話に詰まったときに質問しがちな「犬と猫どっちが好き?」という質問。いつもなんとなく「猫かな〜」なんて答えてますが、正直なところ、一緒に生活すれば犬も猫もどっちもかわいいんです。うちの子が一番だもの…。

 そんな気持ちにさせてくれるのが、ブログ「まめきちまめこニートの日常」で人気を博すエグゼクティブスーパーニート・まめきちまめこさんの新刊『まめきちまめこニートの日常 こまちとタビ』(KADOKAWA)です。この『こまちとタビ』は、まめこさんと暮らす「こまち」というワンちゃんと「タビ」というネコちゃん、ニートと2匹のにぎやかな日々を描いたコミックエッセイ。

 本書は「こまちの日常」「タビの日常」「こまちとタビの日常」…と、章が分けられ、犬と暮らす幸せ、猫と暮らす幸せ、2匹一緒に暮らす幸せ、すべてが堪能できる仕様になっています。

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演技派の「こまち」

 犬のこまちは、まめこさんの行動をずっと見つめています。彼女が散歩用の服に着替えると、目を輝かせてはしゃぎ、おやつの缶を手に取ると、至近距離で圧をかけてくる。まめこさんがお出かけの準備をすれば「捨てられた可哀想な犬」を演出して罪悪感を植え付けてくる演技派です。飼い主の行動を観察しながら、喜怒哀楽を表現して想いを伝える演技派ワンコ。

 後日、まめこさんは「お出かけの服装でこまちの散歩に行く」というサプライズをこまちに仕掛けるのですが、そのサプライズが後に新たな悲劇を生むことに…。ぜひ本編でお楽しみください。

おもちゃを独創的に楽しむ「タビ」

 猫のタビは、家の中で大運動会をしたり、おもちゃで遊んだりしながら、忙しい毎日を過ごしています。お気に入りは「自動式のねこじゃらし」。床に自動式ねこじゃらしを設置したときはハイテンションなのに、電源を入れると上に乗ってただ眺めるだけ。一切ねこじゃらされない、独創的な遊び方をします。にもかかわらず、電源を切ると「動かしてもらっていいすかコレ」と要求してきます。

 それがおもちゃだと理解していても、人間の想像通りに遊ぶとは限らない…タビは人生の世知辛さを教えてくれます。

忠犬・忠猫物語

 まめこさんが単行本の描き下ろし作業に追われていた夜のこと。こまちとタビを先に寝かせてまめこさんは作業を続けました。作業がひと段落した朝4時。「あいつらは今頃ぐっすりか…」と思いながら、後ろを向くとそこにはこまちとタビの姿が…。思わず抱きしめてしまう気持ち、わかります!

 本書を読んでいると、犬派も猫派もない…そう、うちの子が一番かわいいよね! という気持ちがふつふつとわき上がってきます。また、本書でしか読めない描き下ろし漫画も読み応え十分。ブログの雰囲気をそのままに、ほっこりと笑いが詰まった1冊。犬派の人、猫派の人、うちの子派の人、みなさんに届け!

文=丸井カナコ

『まめきちまめこニートの日常 こまちとタビ』

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