大型わんこエロイケメン×トリマー女子の調教ラブコメ、ふたりの関係に変化の兆し!? ヒットメーカー山田南平の最新作『恋するMOON DOG』3巻の行方は?

マンガ・アニメ

2020/2/29

『恋するMOON DOG 3』(山田南平/白泉社)

 身長差30センチ・7歳差の年下彼氏とのラブストーリー「オトナになる方法」シリーズや、紅茶の中から現れた王子様との学園ライフが味わえる『紅茶王子』など、ちょっとユニークなキャラクターたちの関係性を描いてヒット作を飛ばしてきた漫画家・山田南平さん。彼女の最新作『恋するMOON DOG』(白泉社)も、ひとクセあるキャラクターが活躍する。

 25歳の律歌は、なぜか大型犬に懐かれるという特殊能力を持つ“大型犬キラー”。トリマーとして充実の生活を送っていたある夜、律歌は仕事の帰り道、1匹のドーベルマン(♂)と出会う。近くに飼い主がいる気配はないし、おとなしい子ではあるが、なんといってもドーベルマンは大型犬だ。放置すれば、怖がる人もいるだろう。ひとまずドーベルマンを連れ帰り、彼の首輪についていた電話番号に連絡してみようとした律歌は、同じく首輪についていたペンライトを発見する。

 ペンライトは、スイッチを入れると満月が映し出されるものだった。その月を見た瞬間、ドーベルマンの体に摩訶不思議なできごとが起こる。彼は、なぜか裸のイケメンに変化。さっそく押し倒された律歌は、元犬のイケメンに「俺とつがいになってほしい」とささやかれ……?

 そう、山田南平さんの最新作は、大型わんこ系──ではない、正真正銘の大型わんこイケメンと、男慣れしていないトリマー女子の半分異種間(?)ラブコメディだ。つがいを探しているという人間時20歳の大型わんこイケメン・晃を、しかたなく一時「ペットとして飼う」ことになった律歌だが、同居生活は波乱万丈。人型の晃に迫られ、犬型の彼に癒されて、さすがの大型犬キラー・律歌も振り回されっぱなしだ。

 そんなふたりの関係に、最新刊『恋するMOON DOG 3』(白泉社)では変化の兆しが。

 律歌は、とあるきっかけから、「犬化」の家系に生まれた晃が、家を継ぐためにつがいを探しているという事情を知る。晃には、そうまでして家を継ぎたい理由があるようだが、それを律歌に話してはくれない。家のために子作りをするという晃は、本当に恋愛ができているのだろうか。「律歌がつがいになってくれないなら他をあたる」と夜遊びをするようになった晃に対して、もやもやした思いを抱く律歌。晃の抱えているものを知りたいと、家のことをたずねてみるが、晃には、「つがいになる気がないのなら、好奇心で聞かれたくない」と突っぱねられて──すれ違うふたりの気持ちは、はたしてどうなる!?

 飼い主と犬としてならスキンシップで伝え合えるものがあるのに、人間同士になってしまうと、言葉という便利なものがあるのにうまくいかない。動物、植物、小さな子どもやぬいぐるみなど、言葉が通じない相手だからこそ素直になれるという経験がある人ならば、律歌にも晃にも共感できるものがあるだろう。

 また、本作の発売と同日には、金色の瞳を持つ少女・たまきが、幼馴染ふたりとともに訪れた修学旅行先のイギリスでアーサー王伝説の世界に飛ばされてしまう『金色のマビノギオン ―アーサー王の妹姫―』(白泉社)の最新4巻も発売された。現代日本を舞台にしたじれじれラブコメを楽しむもよし、アーサー王伝説の世界でスペクタクルを楽しむもよし。この春は、多彩な“山田南平ワールド”に、どっぷり浸り切ってみては?

文=三田ゆき

【試し読み】『恋するMOONDOG』1巻