国民に広く愛された伝説のゲーム機「スーパーファミコン」。その魅力を余すところなく詰め込んだガイドブック誕生!

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2020/3/27

『スーパーファミコンコンプリートガイド』(レトロゲーム愛好会:編/主婦の友インフォス)

 あの国民的ゲーム機として知られる「スーパーファミコン」(以下「SFC」)が1990年の発売から30周年を迎えるという。その偉大な足跡を振り返るべく『スーパーファミコンコンプリートガイド』(レトロゲーム愛好会:編/主婦の友インフォス)が満を持して発売された。

 本書はSFCで発売されたゲームソフトや周辺機器、さらには2017年に発売された「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」を含めた、SFCのありとあらゆる情報が網羅されたまさにコンプリートガイドである。私もSFCド真ん中世代であり、実は編集者としてゲーム記事を担当していたこともあるので、そういった部分も含めて本書掲載のタイトルから、思い出の作品を振り返ってみたい。

ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁(1992年9月27日発売、メーカー/エニックス)

 世に「キラーソフト」という言葉があるが、これは「そのゲームをやりたいがためにハードを買わせる力を持ったソフト」のこと。私にとって本作がそうであった。特に私の場合、ドラクエ自体にハマった歴史は結構浅く、実は『Ⅳ』から。ゆえにこの作品は非常に楽しみであり、ハードと共に即購入した。もちろんゲームの内容も素晴らしく、ヒロインのビアンカとフローラのどちらを嫁にするかで巻き起こった「嫁論争」は今でも語り草である。当時の私がどちらを選んだかといえば…それは「言わぬが花」であろう。

ダークハーフ(1996年5月31日発売、メーカー/エニックス)

 1994年末に次世代ハード「セガサターン」「プレイステーション」が発売され、SFCの発売タイトルは数を減らすことになった。そんな中、エニックスから発売された大型タイトルが本作である。当時、とある雑誌の攻略ページで私はこのタイトルを担当。ダークな雰囲気の漂う作品で、プレイヤーは光と闇、双方のキャラクターを交互に操作していくというかなり異色のRPGだった。特に闇のキャラクターは「ルキュ」という魔王なのだが、無慈悲に人間の魂を奪ってゆく冷酷非道な存在。難度も高く、非常にやり応えのある良質のゲームだったと記憶しているが、実は本当に記憶に残っているのは別のことだ。ある日、同僚につい冷たい対応をしてしまったとき、その人物に「ルキュ様のほうがまだ優しいわ!」といい放たれてしまったのである。「私は魔王以下か…」と、なぜかそんな思い出が残るSFC晩年の名作だ。

 本書によればSFCソフトのタイトル数は、1990年から2000年の間で1400本を超えるという。これだけ長い期間にこれだけのソフトが発売されたこと自体、SFCが多くの人々に愛されていた証であろう。私自身、最近は出すこともないが、SFCの実機は今でも健在である。30周年の節目、本書を片手に久々に電源を入れて何か遊んでみようか――。

文=木谷誠

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