「今と重なる!」――奈良時代に流行した疫病を通じて、不安と恐怖、人間の本質を描いた直木賞候補作

文芸・カルチャー

2020/4/16

『火定』(澤田瞳子/PHP研究所)  こんなにも“今”と重なる小説があるだろうか。2017年下半期の直木賞候補作となった『火定』(澤田瞳子/PHP研究所)の舞台は、奈良時代。民を救うため、というよりは、皇后の兄である藤原四子の威光と慈悲を示すために建てられた施薬院は、出世とは程遠いために官の足が遠のき、町医者だけで成... 続きを読む