洗濯物からいやなにおいが…タオルが黒ずむ…それは間違った洗濯方法が原因かも!?

暮らし

公開日:2020/5/30

 いやなにおいがする、タオルが黒ずむ、かゆい…。そんなあなたの洗濯方法はここが間違っていた!

『ナチュラルおせんたく大全』(本橋ひろえ/主婦の友社)

「いやなにおいがする」「タオルが黒ずんでいく」「かゆい」「肌荒れする」。そんな悩みはありませんか? それらは全て、“洗濯物が洗えていない”からかも。汚れをしっかり落とそうとしたら、洗濯物を洗濯機に入れるだけではなくて、ちょっとした工夫が必要だと言うのは、全国各地でナチュラルクリーニング講座を開いて14年の本橋ひろえさん。本橋さんの新刊『ナチュラルおせんたく大全』(主婦の友社)から、洗濯のハウツーをお伝えします。

においの原因は汚れが落ちていないこと

 そもそもイヤーなにおいの原因は、皮脂や汗などの汚れが落ちていないこと。汚れがにおうだけでなく、汚れをエサに雑菌が繁殖し、その排泄物がにおうこともあります。不快なにおいがするからといって、香りの強い洗剤や柔軟剤を使うことは根本的な解決にはなりません。では、どうすれば、汚れが残らず落ちるのでしょうか?

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水量・洗剤量は衣類の重さではなく、汚れの量で決める

 食器を洗うときに、食器の重さをはかって、洗剤の量を決める人はいませんよね。それと同じで、衣類の洗濯もポイントは、汚れの量に見合った水量、洗剤量で洗うこと。


汚れにあわせて洗剤を決めるのがナチュラルクリーニング

「たとえば、フライパンでハンバーグを焼き、お皿にのせ、こぼして衣類にシミ、床に汚れがついた場合。フライパン、お皿、衣類、床、それぞれどんな洗剤を使いますか?」(本橋さん)。

 フライパンと皿は食器洗い用、床は住宅用、シミは洗濯用の洗剤じゃないんですか?

「洗剤は、全て同じでいいのです!」(本橋さん)。

 どういうことかと言うと… ナチュラルクリーニングの考え方では、汚れの種類にあわせて、洗剤を決めるのです。酸性の汚れにはアルカリ性洗剤(重曹、過炭酸ナトリウム)、アルカリ性の汚れには酸性洗剤(クエン酸)、水で洗う繊維の汚れなどには界面活性剤(石けん)です。


石けん、重曹、過炭酸ナトリウム、クエン酸が活躍

 ナチュラルおせんたくで使う洗剤は、重曹、石けん、過炭酸ナトリウム、クエン酸。アブラ汚れに負けやすい石けんを重曹、過炭酸ナトリウムがサポートします。仕上げにクエン酸を組み合わせることで、アルカリ性の洗剤では落とせない石けんカスなどの汚れを流します。

 えー、4種類も使うの? と思った方。家中にいくつの洗剤を持っていますか? ナチュラルクリーニングなら、洗濯も掃除も同じ洗剤が使えるから、結果的に、洗剤の数は減らせます。





お湯を使うと汚れがよく落ちる

 また、お湯を使うこともポイント。汚れの中でも最大級にガンコなのが皮脂の汚れ。食器洗いや掃除のとき、アブラ汚れはお湯で洗うとよく落ちます。つけおき洗いも効果的。洗濯もこれとまったく同じなのです。とはいえ「うちの洗濯機、お湯が出ません」という人のために、本橋さんの本では、お湯で洗うためのアイディアや体験談も豊富に掲載。水しか使えない環境でも、すっきり洗濯するための知恵がたくさん紹介されています。


マンガのキャラがナチュラルクリーニングを教えてくれる

『ナチュラルおせんたく大全』は洗濯が楽しくなるように、各章の導入がマンガになっています。漫画家・長浜のり子さんが描く、主人公・石けん王子の活躍を通して、石けん洗濯が親しみやすくなることでしょう。試してみれば、タオルが白く! においがなくなります。この快適さは一度味わうとやみつきに。



 おしゃれ着からダウンジャケットや夏物ジャケット、夏用掛け布団など大物洗いについてもハウツーを公開しています。まさに、1冊あれば永久保存版です。

【目次】
基礎知識編…汚れって何? なぜにおう? 素朴な疑問や洗濯にまつわる衝撃の事実を公開。
実践編…正しい洗い方は? 縦型洗濯機、ドラム式洗濯機、お湯が使える、水しか使えない。様々な環境にあわせて紹介。
上級編…おしゃれ着や大物洗いの方法や、繊維の特徴、しみ抜きや手入れのハウツーなど。

【監修者プロフィール】
本橋 ひろえ(もとはしひろえ):北里大学衛生学部化学科(現・理学部化学科)卒業。
化学系の企業に就職し、化学事業部にて水処理事業、化学薬品販売、合成洗剤製造などを担当。
結婚を機に退職し、専業主婦として家事を担当。
子どもが産まれ、自身と同じアトピー体質であったことから、改めて主婦として洗剤に興味を持つ。
掃除、洗濯、洗剤を主婦目線で、かつ科学的に解説するナチュラルクリーニング講座をはじめ、10年以上がたち、東京を中心に全国に広がっている。
現在は、オンライン講座にも力をいれている。
著書に『ナチュラルおそうじ大全』『ナチュラル洗剤そうじ術』など。