元女装家が<理想の美少女>と出会ったら。似合わない服を着るのはよくないこと? 切ない欲望と交流を描く

文芸・カルチャー

2020/8/1

『ファルセットの時間』(坂上秋成/筑摩書房)  上京したばかりの頃、人の多さ以外に「さすが、東京」と感心したことがある。  遊びに出かけた新宿で見かけた、ふりふりとしたピンク色のワンピースを着た男性。人混みのなかでも、パッと目に飛び込んでくるインパクトがあった。しかし女装をしている本人も、まわりも、何食わぬ顔で歩いて... 続きを読む