いずれ妊娠できると楽観視していた女性の話。「産める」選択肢を残すために、20代で知っておくべきだった婦人科知識

出産・子育て

公開日:2020/10/24

「妊娠できるか検査」に行ってみた 20代でも要注意! 知っておくべき妊娠・不妊・避妊
『「妊娠できるか検査」に行ってみた 20代でも要注意! 知っておくべき妊娠・不妊・避妊』(森瞳:著、みくに:漫画、齊藤英和:監修/KADOKAWA)

 日本女性の平均結婚年齢は、昭和初期に比べるとだいぶ遅くなった。晩婚化が進むと、子どもを持つ時期も遅くなる。そこに潜むリスクについて、私たちは本当に理解しているだろうか。私はアラサーだが、ボンヤリとしかわからない。

『「妊娠できるか検査」に行ってみた 20代でも要注意! 知っておくべき妊娠・不妊・避妊』(森瞳:著、みくに:漫画、齊藤英和:監修/KADOKAWA)は妊娠・不妊・避妊について、専門家の監修のもと、漫画とともにわかりやすく教えてくれる。

 著者は32歳の時、自分が妊娠できるかを調べに行った病院で不妊治療を勧められ、衝撃を受けたそうだ。この本はけして、20代で子どもを産むべきと強制しているわけではない。高齢になればなるほど、妊娠が難しくなるのは事実(これは男性もそうなのだとか)。子どもがほしいと思った時、子どもが産めるかどうか。「選択肢」を残すために、まずは知ることが大切だとレクチャーしてくれているのだ。

自分の身体の不調サインを見逃していると、命に関わる!?

 月経でないのに血が出る「不正出血」を、忙しいからと放置していないだろうか。さまざまな原因で起こるものだが、「子宮頸がん」の可能性もゼロではない。自分の体について知らないままでいると、最悪の場合生死にかかわる。そうでなくても、気づいた時には、妊娠しにくくなっているかもしれないのだ。

 例えば、月経が日常生活に支障が出るほど重いという方は「月経困難症」かもしれない。多くは子宮内膜症が原因で起きるのだが、ひどい時には腸と子宮が癒着してしまうのだという……。想像しただけで痛くなってしまった。他にも生理不順や生理が90日以上来ない「無月経」など、不調にもパターンがある。思い当たるフシがあったら、ちゃんとケアしてあげてほしい。

妊娠できないかもしれない? ちゃんと知るための検査のススメ

 著者はいずれ妊娠できると楽観視していた。しかしホルモン数値が低く、1年後には閉経してしまうかもしれないからすぐに不妊治療を、と勧められる。そんなことあるのか、と言葉を失った。子どもが欲しいと思っている人がその宣告を受けたら、どれだけショックであろう。

 その後の不妊治療に関しても、体外受精の方法など、詳しく説明されている。わかりやすいぶん、深刻さも伝わる。男性側に原因があるケース、男女の相性で不妊になってしまうケース、不妊治療と言っても、原因も対処法もさまざま。共通しているのは「大変なこと」。本当は不妊治療がいらないのがベストなんだ、と監修の医師は本書の中で言っていた。

「産めない」選択しかできない、という事態を避けてほしいと、何度も本の中で繰り返される。将来を考えるパートナーがいたら、ぜひ一緒に読んでほしいと思う。

晩婚化・晩産化の時代だからこそ、
男女ともに体のケアや自分の精子や卵子の状態に関心を持って20代を過ごすべき

 20代はたしかに若い。後先考えず楽しむ、頑張れる時代でもある。しかし、自分の体は一生付き合っていくものだと意識してほしい。まずは知ること。この本はきっと、助けになってくれる。

文=宇野なおみ

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