テレワークあるある「今日も何も進まなかった…」とならないために、日頃の習慣を見直そう!

ビジネス

公開日:2021/9/3

「やらなきゃいけないのになんにも終わらなかった…」がなくなる本
『「やらなきゃいけないのになんにも終わらなかった…」がなくなる本』(菅原洋平/WAVE出版)

 コロナ禍で急速に浸透したテレワーク。通勤することなく、自宅で仕事をこなしている人たちも少なくないはずだ。ただ、同僚や上司が周りにいない環境では、サボろうと思えばいくらでもサボれてしまう。そのせいか、ネット上では「仕事もせずに昼寝してしまった」「今日も何も進まなかった」と、後悔する書き込みをよく目にする。

 いらぬ後悔をなくすために、おすすめしたいのがビジネス書『「やらなきゃいけないのになんにも終わらなかった…」がなくなる本』(菅原洋平/WAVE出版)だ。この本を参考に、日頃の習慣を見直そう。

先延ばし思考を解決するため“行動”に目を向ける

 仕事をサボってしまうのは、頭の中に“先延ばし”思考があるから。解決するには「自分の脳の働きを変える」必要があると、本書は主張する。そして、根本から先延ばし思考を変えるには、その現象を心理的なものではなく「体の反応」として捉える意識が必須になる。

 先延ばしするとき、人は心の中に「面倒くさい」という感情が生まれる。ただ、心理的なものを理由にすると、客観的に確認する術がなく解決策を出せなくなってしまう。

 その状況を打破するのが、客観的に確認できる体の反応「情動」に目を向ける方法だ。本書によると、脳と体は連動していて、感情が起きると何かしらの「運動」が起こる。例えば、面倒くさいと感じた途端“スマホに手が伸びる”などは典型。体の反応に注目して、行動パターンを見直せば、今この瞬間からでもサボりがちな自分を変えられる。

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新しい行動が身につく分岐点は“4日目”

 先延ばしを防ぐ準備はできた。次に実践するべきなのは、ささいなことでかまわないので改善のための行動を「小さな実験」と捉え、まず「4日だけやってみる」ことだ。

 本書によると、新たな行動をした人は「大きな変化」が起こったと感じる。ただ人は環境に慣れていく。行動を続けるうちに、だんだんパフォーマンスの向上を感じづらくなる。この段階は心理学的に「プラトー」と呼ばれ、変化を感じていた時期が過ぎると、少しずつ先延ばしをするようになってしまう。

 プラトーを抜け出すには、さらに一歩先へ進めばいい。その段階へ至るのが「4日目」だと本書は主張する。人の行動には「新しい行動が生まれる→プラトーという変化のない時期がくる→プラトーが過ぎると、またパフォーマンスが向上している実感が得られる」という段階がある。この流れを意識して「小さな実験」を繰り返してみるのがよい。

 サボってしまうと罪悪感も押し寄せる。それが積み重なり、日々の生活が息苦しくなった経験もあるはずだ。先延ばしにしがちな自分を変えて、仕事とプライベートを充実させよう。

文=カネコシュウヘイ

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