テリー伊藤も絶賛! 天才放送作家としての企画力を学べる『ダンカンの企画書』

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公開日:2021/10/25

『ダンカンの企画書』(ダンカン/スモール出版)

 ダンカンといえば、“たけし軍団”の中でも古参メンバーの一人。ビートたけしのモノマネでは定番中の定番「ダンカン、バカヤロー!」というセリフにもその名前が挙がっている。そんなダンカンが、放送作家としての一面を見せる『ダンカンの企画書』が、2021年8月30日に発売された。自分には柔軟な発想力が足りない……と思っている人は、彼の才能に触れてみるといいかもしれない。

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ダンカンの企画書

ダンカンの企画書

 本書は、ダンカンが実際に手書きした企画書やノートを掲載した書籍。未だ数々のバラエティ番組に影響を与え続けている伝説の番組「天才・たけしの元気が出るテレビ」や、「風雲! たけし城」といった番組に向けて書かれた企画書192枚とノート36ページが網羅されている。

ダンカンの企画書

ダンカンの企画書

 企画の意図や具体的にどういうことを行うのか、また見どころをしっかりとアピールするなど、イラスト付きで描かれた企画書はとても分かりやすい。

ダンカンの企画書

ダンカンの企画書

 クイズ企画だけでも、「サーカス猛獣使いクイズ」「クレーンぶら下がり耐久クイズ」「心拍数アップダウン爆発クイズ」など、1ページに多くの企画を羅列。そして、全く新しい観点からゲームを考案するという、ダンカンの非凡な面が垣間見える。

 また、本書にはダンカンを取り巻く3人の証言インタビューを掲載。テレビプロデューサーのテリー伊藤は、「ダンカンは、二度と現れない天才放送作家だ」と言い、放送作家のそーたには、「こういう人を天才っていうんだなと思ってました。今となっては貴重なネタの数々は、まさにテレビの世界遺産」と発言するなど、ダンカンの天賦の才を絶賛している。

 さらに、ダンカンと同じビートたけしの弟子である水道橋博士は、「消えて無くなるはずのテレビバラエティの企画書の質も量もそこにはあった! そして今も後世の番組に影響を与え、受け継がれているのは間違いない」と証言。昭和の時代から続くバラエティの精神は、令和になった今も存在しているのだ。

ダンカンの企画書

 元は立川流の落語家で、「立川談かん」という芸名で活動していたダンカン。現在は芸人、お笑いタレント、俳優、放送作家、会社の専務取締役など、多方面で活躍している。番組制作関係者やYoutuber、若手芸人といった企画力が試される職に就いている人はもちろん、アイデア力や創作力を磨きたい人は、ぜひ手に取ってみよう。