Twitterで人気爆発! 人懐っこい穏やか黒猫とのゆる〜い日常を描く癒し系コミックエッセイ

マンガ

更新日:2021/12/14

黒猫ろんと暮らしたら
『黒猫ろんと暮らしたら』(AKR/KADOKAWA)

 黒猫って、いじらしくてこんなに可愛い。初めて飼った猫・ろんとの暮らしを描き出したAKRさんのマンガがTwitterを中心に大きな話題を呼んでいる。Twitterフォロワーは18万人を突破。初公開の描き下ろしを加えた単行本『黒猫ろんと暮らしたら』(KADOKAWA)も3巻まで刊行され、その人気は止まることを知らない。猫といえば、クールで気まぐれなイメージ。だが、黒猫ろんは、とっても人懐っこくて甘えん坊な男の子なのだ。AKRさんにとって、ろんとの日々は「かわいい!」「おどろき!」「おもしろすぎる!」の連続。そんな穏やかで仲良しな日常が可愛いイラストで描き出されたこの作品を読めば、誰だってろんの虜にさせられてしまうだろう。

 第1巻で描かれるのは、5年前、AKRさんがろんを飼い始めた時のエピソードだ。AKRさんが猫を飼うのは初めて。保護猫を求めて訪れた動物病院で「ちょうど今ノラの子ねこを保護しているからぜひぜひ引き取って」と言われて出会ったのが、ろんだったのだそうだ。はじめて猫をだっこしたAKRさんは、その重量感に「ねこって思っていたより大きい生き物なんだな」と思ったのだとか。だが、AKRさんは後に、体長約100cm・体重約8kgのろんが、平均より2倍ほど大きいサイズだということを知ることになる。

黒猫ろんと暮らしたら

 そう。何を隠そう、ろんはとにかく規格外の大物猫なのだ。それはサイズだけの話ではない。穏やかすぎる性格からも大物感が漂いまくりだ。

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 たとえば、AKRさんの家に来た初日。AKRさんが読んだ本には「飼い始めてからしばらくは、ケージで慣らして無理やり触らないように」と書かれていたのに、ろんは、いきなりAKRさんの膝の上で寝始めた。さらに、その日の夜には、ろんは、ベッドで眠るAKRさんの胸の上に乗っかって、グーグーいびきをかいて就寝。そして、引き取り3日目には腕枕を所望してきたのだという。

 ……あれ、猫ってもっとミステリアスな生き物じゃないの? お手をしておやつをねだってきたり、帰宅すると三つ指立てて出迎えてくれたり、かぶりものをかぶってリラックスしたり。そんな人懐っこさに加えて、わずか1メートルのジャンプで着地に失敗し、捻挫をしてしまうようなちょっぴり抜けた一面もある黒猫・ろん。さらには、遊んでいる際にAKRさんをうっかり引っかいて怪我をさせてしまった経験のせいか、ろんは人の指がそばにある時は決まってキチンと爪をしまってソフトタッチ。そんな優しさまでみせられたら、もう、ろんにメロメロだ。

黒猫ろんと暮らしたら

黒猫ろんと暮らしたら

 第1巻では、そんなろんのルーツが明かされるのもまたオモシロイ。動物病院の先生によれば、ろんは地域のノラ猫ボスの子孫だろうというのだ。だから、ろんの器はこんなにも大きいのか!なんだか妙に納得させられ、思わずクスッと笑わされてしまう。

黒猫ろんと暮らしたら

 このコミックエッセイは、猫を飼っている人はもちろんのこと、猫を飼えない人にとっても、猫と暮らす幸せな気分を味わわせてくれる。気分はすっかり飼い主気分。ああ、猫ってなんて愛くるしいのだろう。なんて可愛らしいのだろう。あなたもAKRさんと黒猫ろんの穏やかな日々にめいっぱい癒されてはいかがだろうか。

文=アサトーミナミ

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