生きづらさと向き合う文筆家・佐々木ののかさん。本を愛し、本に救われてきた彼女は、これまでにどんな作品と出会ってきたのだろうか。哀しみに暮れた午前2時、寂しさを覚えたベッドのなか、怒りに震えた駅のホーム――。人生の節目節目で、彼女が「読書」に救われた体験を日記形式で綴ります。
2021年3月某日 ここ1年ほど、介護に関するインタビュー連載をしている。知識もないままにご依頼を受けてから少しずつ勉強をしているけれど、介護に関する問題から目を逸ら…
文芸・カルチャー
2021/4/5
2017年9月某日 空港泊をして、朝イチの便で九州は別府に来ている。 2015年の5月に新卒で入社した会社を退職して、かくかくしかじかで2015年の7月から1カ月ほど、全国から…
文芸・カルチャー
2019/6/17
2019年5月某日 最近、元気がない。上がったり下がったりを繰り返しながらも軒並み低空飛行で、墜落寸前のメンタルを好きなものを食べるという、ささやかな楽しみだけで何…
文芸・カルチャー
2019/7/1
会社を辞めて半年ほど経った2015年の秋だっただろうか。下北沢の気流舎という本屋で、ある一冊のマンガに出会った。そのマンガとは、道草晴子さんの『みちくさ日記』(リ…
文芸・カルチャー
2019/7/23
2016年7月某日 「私のことを好きじゃないのに、どうしてセックスのときだけ好きと言ったり言わせようとしたりするんだろう」 甘じょっぱいタレと紅ショウガの酸味が合わさ…
文芸・カルチャー
2019/8/5
2003年1月 最近、私は美容室に通っています。髪を切るためではなくて、メイクの練習台です。「1カ月後にブライダル用のヘアメイク・メイクコンテストが東京であって、その…
文芸・カルチャー
2019/8/19
2019年7月某日 とある対談記事の取材をする前、私は美容室に来ていた。美容室といっても、頭を真っ赤に染めてもらうほうの美容室ではなくて、ヘアメイクのほう。対談の前…
文芸・カルチャー
2019/9/2
2019年8月某日 大勢の人がいる飲み会を1時間で抜けて、スーパーで大量の総菜を買い込み、レンジで温めもしないままの冷えた筑前煮と唐揚げと餃子をバリバリ食べた。茶色い…
文芸・カルチャー
2019/9/17
2019年4月某日 映画の試写会にお呼ばれして六本木に来た。六本木という街はどうも落ち着かない。建物すべてが大きくて、それもただ大きいだけではなくて、大きさを競うよ…
文芸・カルチャー
2019/9/30
2017年7月某日 何のために書いていけば、どうやって生きていけばいいかわからなくなってしまった。 インターネットで好きな人が結婚したという情報の片鱗を見つけて、「寂…
文芸・カルチャー
2019/10/15
2004年1月某日 『姉飼』(遠藤徹/KADOKAWA) この間、図書館に行ったら新書コーナーに面白そうな本が置いてあったので借りてきました。『姉飼(あねかい)』(KADOKAWA)…
文芸・カルチャー
2019/10/28
2019年7月某日 青い小さな箱の中で、黙々と文字を書く。大阪は谷町六丁目の「ことばを食べるカフェ みずうみ」という、壁一面真っ青なスペースで展示をすることにした。で…
文芸・カルチャー
2019/11/11
2015年11月某日 Twitterで相互フォローだった男性からDMが届いたので会うことにした。私も彼の思考はおもしろいと思っていたし、彼も私の文章がおもしろいと思ってくれて…
文芸・カルチャー
2019/11/26
2019年11月某日 どろっとした液体が大量に、頭の上に垂らされたときのような感覚に浸された。頭の上に垂らされた液体は顔面へ。血液だろうか、精液だろうか。いずれにして…
文芸・カルチャー
2019/12/9
2016年12月某日 寝込んでいた。お腹が痛くて熱もある。気持ちのアップダウンはあっても風邪を引くのは久しぶりだ。クリスマスも越えていよいよ年の瀬という雰囲気を感じた…
文芸・カルチャー
2019/12/23
2019年9月某日 幾重にもなる寂しさを纏って、私はとかち帯広空港から東京へ向けて飛び立った。 そのときは、映画『沈没家族』の自主上映会後のアフタートークに加納土監督…
文芸・カルチャー
2020/1/14
2020年1月某日 年が明けて春の匂いが感じられるようになり、どん底の体調がほんの少し上向いてきたとき、私はあぁ退屈だなぁと思った。 退屈でなかった頃はどうやって過ご…
文芸・カルチャー
2020/1/27
2020年2月某日 愛のことが何もわからない。 文筆家として活動するテーマに「家族と性愛」なんて看板まで掲げちゃって、コンプレックスを前面に打ち出して恥ずかしいなと気…
文芸・カルチャー
2020/2/25
2020年4月某日 怒り狂っていた。 感染した人間に申し訳なさを抱かせる空気に。 強まる同調圧力に、相互監視に。「人間vs.ウイルス」「ウイルスに打ち勝とう」「みんな一致…
文芸・カルチャー
2020/4/27
2020年3月某日 恵比寿のイタリアンバルにて友人を待つ。 金曜とはいえ19時の時点で満員。予約客以外受け付けていない感じだったから、人気のお店なのだろう。私はかしこま…
文芸・カルチャー
2020/5/11
この記事にはやや過激な表現が含まれます。性被害サバイバーの方のスキップをおすすめいたします。 2020年4月某日 ベッドに横たわると、彼女は私の身体に添うように身を寄…
文芸・カルチャー
2020/5/25
2020年5月某日 恋愛リアリティショーに出演していた女性が亡くなった。 人気番組だったこともあり、放送時からTwitterのタイムラインでお名前をよく拝見していたが、彼女…
文芸・カルチャー
2020/6/8
2020年6月某日 「恋人できたい(願望)」 と呟くと、そこそこの数の「いいね」がついた。 「恋人が欲しい」「つくりたい」というのとはニュアンスが少し違って、「できた…
文芸・カルチャー
2020/6/22
2020年4月某日 磯野真穂さんがTwitterで気になる投稿をされていた。磯野真穂さんは、宮野真生子さんとともに『急に具合が悪くなる』(晶文社)を書かれた方だ。病気とリス…
文芸・カルチャー
2020/7/6
2020年6月某日 真夜中にコンビニに向かう。 電車にもほとんど乗らなくなり、雑踏にもまぎれられず、ファミレスも24時前には閉まってしまう現在の東京で、街が寝静まった深…
マンガ
2020/7/20
2020年7月某日 チクリと明白な痛みを感じて、パチンと蚊を叩き落とした。 すでに吸っていたのであろう私の血と、散り散りになった黒い線が腕にこびりついていた。蚊の命と…
文芸・カルチャー
2020/8/3
2020年8月某日 Twitterをぼんやり眺めていたら「唐揚げ」「手抜き」の文言が流れてきた。元ツイートを遡るほどの気力もないが、「ポテサラ論争」のときみたいに女性を罵る…
文芸・カルチャー
2020/8/24
2020年8月某日 壊れたビデオテープの映像を見せられているのだろうかと思うほどに、似たような恋愛ないしは痴情のもつれを繰り返してきた。 たとえば、付き合う男性がいつ…
文芸・カルチャー
2020/9/14
2020年9月某日 ここではないどこかへという気持ちが、日増しに輪郭を色濃くしている。どこかというのがどこなのか、そもそも「どこ」とは「場所」なのかもわからず、酸素…
文芸・カルチャー
2020/9/28
2020年9月某日 人生で初めて、合コンのようなものに参加した。 合コンといっても、見知った男友達と一緒に、これまた友達同士の初見の男女と飲みに行く会だ。でも、仕事関…
文芸・カルチャー
2020/10/12
2020年7月某日 いわゆる性的な接触よりもずっと、ただただ身体に触れているのがいい。 それも、「表面」でなく「外側」を、撫でるように触れるのが。 ある夜と朝の狭間に…
文芸・カルチャー
2020/10/26
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エイリアンに支配された星で必死に生きる人間たち。正気と狂気の境が曖昧な極限の世界を、映像のような表現で引き込む『MAD』
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