今日のイライラがスッと消えることば(5)「怒りを文章にするのは効果的?」

暮らし

2018/11/2

『怒らないコツ 「ゆるせない」が消える95のことば』(植西 聰/自由国民社)

 勝手なことばかり言う家族、頭ごなしに叱る会社の上司、我が物顔で道路を塞いで騒いでいる人の集団…あなたにとって身近な人でもそうでなくても、ついイライラ、カリカリとしてしまうことはありませんか?

「どういうわけか怒りっぽくなった」「でもそれって私のせいじゃないし…」と日々を送っているうちに、体調不良を感じるようになった人もいるかもしれません。

「怒らないコツ」「怒らないための知恵」を知ることで、ストレスを軽減して平穏な人間関係を築くためのヒントをご紹介します。

  連載最終回(全5回)は、「怒らない人」になるための、意外で役に立つテクニックをご紹介します。


ブログやツイッターを使って「メタ認知能力」を高めていく

怒りを感じた時は、その感情をブログやツイッターに書き込む(本書162ページ)

 怒りを抑えられなくなった時には、自分の感情を正直に書き出すと、「怒っている自分」を客観的に眺めることにつながります。心理学では「メタ認知」という言葉があります。これは、「自分自身という枠組みを超越して、自分自身を客観的に冷静に眺めてみること」。そうすると、「怒っている私って、嫌な感じだなぁ」と気づくきっかけになり、怒りを静めることができるのです。短文でもいいので素直な気持ちを書いたら、最後の文章は何かポジティブな言葉で締めくくるようにしましょう。「怒るのはもうやめた! やれることをやろう」と書けば、気持ちは自然と切り替わってきますよ。

自分の言動が、周りの人にどういう影響を与えるのか考える

周りの人の自分を見る目によって、自分の感情をコントロールする(本書174ページ)

 自分のことを客観的に眺めてみろと急に言われたって、そんなのムリ! と感じる人もいるかもしれません。でも、人のメタ認知能力は、だいたい5、6歳の頃から発達してくるそうです。ちょうど子どもが自意識を持つ段階と重なりますね。「自分がどんなことをすれば親が喜ぶかな…」と意識し始める年齢です。ダダをこねて親を困らせないように、いろいろ学習してきた記憶はありませんか? 大人になったあなたが、「自分の言動が相手をどういう気持ちにさせるのかな?」と想像してみることも、その能力を伸ばす延長なのです。

本を通して、自分を客観的に観察する能力を高めていく

本に書かれている視点で、自分自身を見つめ直す(本書168ページ)

 小説やエッセイに書かれているのは、自分ではない誰かの話。その誰かの話を読んで想像することは、あなた自身のことを客観的に振り返ることにもつながります。これもメタ認知ですね。実際に、このところイライラしてしょうがないと感じていた人が、冷静な自分を取り戻すきっかけに、書店に行って本を買ってくるということも多いそうです。今はイライラしていないという人も、今度出かけた帰り道に本屋さんに寄って、気に入った本を手元に置いておき、時間があればちょっとずつ読むという習慣を身につけてはどうでしょう? 普段から、怒りという感情に対して距離をとるための効果的なお守りになりそうですね。

 この本を開いて、一日の終わりに心のあり方をリセットすることができれば、明日を迎える今の気持ちがスッと軽くなるような気がしてきませんか?

 書かれている言葉は、決して難しいものではありません。あなたの味方になって怒りを静めてくれる「知恵」を、あなたの中に貯めていきましょう。