速読よりずっと効果的な「本の読み方」とは? /『インプット大全』③

ビジネス

2019/10/9

『学び効率が最大化する インプット大全』(樺沢紫苑/サンクチュアリ出版)

「せっかく読んだ本の内容が思い出せない…」そう悩む方々へ、限られた時間の読書を最大に活かすための具体的なノウハウを『学び効率が最大化する インプット大全』(樺沢紫苑/サンクチュアリ出版)から紹介!
忙しい人や読書は苦手という人にもオススメの方法とは――?

03 深く読む

アウトプット前提で「深読」が加速

「速読ができます!」という方とときどきお会いします。その人に「最近、何を読みました? その本のどこがよかったですか? その本のポイントを教えてください」といくつか質問をすると、途端に無言になってしまいます。

 本を読んでもその感想を1 分も語れないとしたら、それは「本を読んだ」といえるのでしょうか? ただ、字面を追っただけです。何も記憶に残っていない。つまり、「ザル読み」。

 私は、速読、多読をおすすめしません。内容の理解が薄く、感想もいえない(アウトプットできない)ザル読みで、100 冊読んだところで、ほとんど自己成長しないからです。

 あなたの目標は、「自己満足」と「自己成長」どちらでしょうか?

 重要なのは、「速く読む」「たくさん読む」ことではなく、「深く読む」こと。私は、それを「深読」といいます。

 私の考える「深読」の定義は、その本の「内容について議論できる水準」で読むということ。10 分でその本の内容を人に説明できる。あるいは、飲み会でその本の話題で10 分~ 20 分くらい盛り上がれるとするならば、それは「議論できる水準」です。

 つまり、その本の内容について「十分なアウトプットができるようになった」ことが「深読」できている証拠です。例をひとつ挙げるならば、本を読んで、その本の骨太な感想をブログにアップできていれば「深読」です。

 10%の深さで10 冊読む人。50%の深さで3 冊読む人。どちらのインプット量が多いでしょうか? 読書量が少なくても、「深読」で1 冊ずつしっかり読んだほうが結局、トータルのインプット量も多く、自己成長につながるのです。

「深読」できるようになるためには、「アウトプット前提」で読むことです。そして、実際に読んだあと、アウトプットする。それだけです。本の感想をきちんと文章で書く。本の感想を20 冊も書けば、それだけで本の読み方は相当に深まっているはずです。

 まずは「速読・多読」ではなく「深読」を目指しましょう。私は、「速読・多読」を完全否定しているわけではありません。「深読」できる人が、「速読・多読」することは、とてもいいことです。

 実際、私も1 冊15 分で読む本も多いし、月に20 冊以上読むこともあるので、「深読」×「速読・多読」を実践しています。

 ゴルフのまったくの素人が練習場に100 回通っても、自分の変なクセが強化されるだけでまったく上達しません。最初にプロのレッスンを受けて基本を学んだあとならば、5 回も通えばかなりの上達が期待されます。

 読書も同様で、まず「深く読む(深読)」という読書の基本を身につける。「数」や「スピード」を目指すのは、そのあとです。


【次回へ続く!】