『週刊ツリメ』「台風19号の被害」

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2019/10/18

 まず最初に台風19号による被害に遭われた方にお悔やみとお見舞いを申し上げます。

 こんなに命の危険を感じた事はない。台風が上陸する数日前から「地球史上最大」という見出しで各メディアが報じたのだ。それと同時に政府は国民に対して、災害が起きた際の避難の備えをする様に訴えた。今までにない恐怖を覚え、すぐさま車を出して買い出しに行った。とりあえず何でも揃っているドンキホーテに直行したのだ。外は微量の雨と風が吹いている。数時間後に暴風と豪雨の下で怯える自分の姿を想像した。

 ナビの表示がドンキまで100mで着くサインを出した頃、前方に車の渋滞が発生しているのを発見した。大体20m程の長さだったのを覚えている。これじゃあお店の駐車場に停めることも困難だ。そもそも普段は渋滞なんてしていないのだ。この列に並んでいたら1時間以上は待つかも知れない。とりあえず近くのパーキングが空だったのでそこに停めた。3分程歩いてお店に到着。そこには人が溢れんばかりいてお口がポカンとしてしまった。レジにも長蛇の列。カゴの中は日常用品の山が出来ている。お店前には大きなホワイトボードが置かれ、商品の品切れ情報が書いてあった。暴風対策、停電、断水した場合に必要な物が買われていた。

 店内に入り直ぐさま食品コーナーに向かったのだが、パンが完売していた。大量の在庫があった筈なのにこんな直ぐに無くなるのかと驚きを隠せなかった。そこを通ったお客さんが「まじかよ」と落胆する声も聞いた。残ったのは賞味期限が数日で切れてしまう食べ物ばかり。僕は仕方なくスパムとカップラーメンを買った。それに加え1.5リットルの水を5本ほど確保しといた。しかし住んでいる家が浸水してしまったら2日分の食料で生き延びられるのか?もし甚大な災害が起きたら数日分の非常食は直ぐに尽きてしまう。そんな不安と焦りが自分を押し潰す。その時に自分の本能が生きたいと言っているのに気付いたのだ。きっとこの瞬間多くの日本国民が身の危険を察知し、僕と同じ行動をしていた筈だ。すぐにドンキを去り、近くのスーパーに向かい新たに食べ物を買い足した。

 これほど生きる為に必死な日は今までにない。幸いにも僕の住んでいる地域は水害や停電が起きる事はなかった。実家も近くの川が氾濫しそうだとは聞いていたが特に大事故にはならなかった。ところが友達の実家は氾濫した川の水が街に流れ、腰の高さまで浸水したと聞いた。台風が来る前は東京が危ない!とニュースで観ていた、が過ぎ去った後に被害が大きかったのは地方だった。雨が多量に振り、それが上流から下流に流れ込んで堤防の決壊を招いたのだ。被害を受けた方は「油断していた」とコメントをしていたのが興味深かった。台風が過ぎた後も警戒しなければいけない。そんな事も今回の自然災害で学んだ。

 改めて自然の恐ろしさを実感したと同時にこれから強い勢力を持った台風が発生した場合の対策を一人一人がちゃんと考えなければならない。その際は過度の準備が重要になってくると感じた。それと同時に万全な準備をしても自然には勝てない事に気付いた。