50代女性でアンダーヘアの脱毛をする人が増えている理由… 正しいお手入れの仕方/『温かくてしなやかな「ちつと骨盤」が体と心を幸せにする。』⑦

健康・美容

公開日:2020/2/7

女性が美しく生きるために必要なことって何でしょう? 毎日のスキンケア? ヘアケア……? 答えは、「ちつと骨盤」ケアなんです。 体と心を心地良くする、 一番大切なケアを今日から始めましょう。

『温かくてしなやかな「ちつと骨盤」が体と心を幸せにする。』(関口由紀:監修/日本文芸社)

アンダーヘアの処理はしていますか?

アンダーへアのお手入れをしよう

 ここまで本書を読んで、ちつケアを実践した人もいれば、ちつケアをするまでの勇気はでないけれど、外陰部の形は確認してみた、という人もいるでしょう。ただ、その際に、アンダーヘアが邪魔!と思われた方も多かったのではないでしょうか。

 股間は下着やストッキング、衣服などで締め付けられていて、通気性がとても悪くなっています。また、アンダーヘアがあることで、ムレて雑菌が繁殖しやすくなり、かゆみやにおいの原因にもなります。

 特に不潔になりやすいのが、排尿・排便時に汚れが残りやすいIゾーン(外陰部のまわり)とOゾーン(肛門まわり)です。最近は、専門医療機関やサロンでお手入れする人が急速に増えているといいますが、なかなかそこまでの勇気がでないという人は、ときどき、短くカットしてみましょう。

介護で重要性を持つ、外陰部とちつ

 さらに先の将来、自分が介護される立場になったときのことを考えると、アンダーヘアの処理はさらに重要性を増します。今、50代女性の間で、アンダーヘアの脱毛をする人が徐々に増えているといいます。将来的に排泄介助が必要になった際、アンダーヘアがあるよりもないほうが、清潔にかつスピーディにできるためです。

 自分で身のまわりの清潔を保てなくなったとき、主に不潔になりやすい下半身から、細菌が繁殖し、炎症を起こしやすくなります。そのうえ、ムレやすいおむつをはくことにより、ちつまわりがさらに乾燥していくという悪循環に陥ることもあります。寝たきりの状態のため、皮ふの血流が滞り、周辺組織が壊死していく褥瘡などの皮ふの病気につながることも……。そこで、ちつまわりのヘアのあるなしはもちろんのこと、ちつに潤いがあってやわらかく、免疫力が保たれているかどうかが、非常に大きな意味を持つのです。

 なお、専門医療機関や脱毛サロンで脱毛しても、短時間で処理が終わるわけではありません。人にもよりますが、ハイジニーナ型(すべての毛を脱毛した状態)を希望する場合、処理が終わるまで、4~5回施術が必要です。

 また、現在一般的に使われている脱毛機器は、黒い毛に反応して毛根の発毛組織を破壊する仕組みです。つまり、加齢によりアンダーヘアに白髪がまじってくると、専門医療機関や脱毛サロンでのレーザー脱毛や、光脱毛が受けられなくなる可能性もあるのです。

 女性にとって、ちつとの関係は人生の終わりまで続きます。ぜひ、ケアを通じて、自分の一部として愛おしみ、大切にする気持ちを持っていてください。

<第8回に続く>