あなたもきっと体験したことがある「ファントム バイブレーション シンドローム」/声に出して読みたい理系用語④

スポーツ・科学

公開日:2020/6/11

言うだけで気持ちいい! 説明できたらカッコいい! 理系でも全部は知らない、珠玉の用語を集めました。思わず人に話したくなる、カッコイイ理系用語が満載の1冊から、10の言葉を厳選してご紹介します。

『声に出して読みたい理系用語』(信定邦洋/KADOKAWA)

幻にだまされるな!
ファントム・バイブレーション・シンドローム

医学
自慢できる度:8

 「ファントム」のところがかっこいいですね! 相手に幻を見せて惑わせる補助呪文のような響きです。

 ファントム・バイブレーション・シンドロームとは、実際には振動していない携帯電話やスマートフォン(スマホ)が振動しているように錯覚してしまう現象のことをいいます。幻想振動症候群とも呼ばれます。

advertisement

 これは、携帯電話・スマホのバイブレーション機能に慣れた人なら誰にでも起こりうる現象で、着信を気にしているときほど経験しやすいといわれています。心的ストレスが原因との見方もあるようです。また、スマホ依存・中毒者の症状の一つとしても挙げられています。携帯やスマホを入れる場所をランダムに変えることによって解消する場合もあるようです。

 アメリカのジョージア工科大学のロバート・ローゼンバーガー哲学准教授の調査によれば、およそ90%の大学生がこの現象を経験したことがあるそうです。

 ちなみに、着信がないにもかかわらず携帯やスマホが鳴ったかのように錯覚する現象は、ファントムリング現象と呼ばれるそうです。



<第5回に続く>