泥棒は何度も下見を繰り返す。犯罪者から狙われる家って?/捜査一課式防犯BOOK②

暮らし

公開日:2020/7/24

詐欺、空き巣、ストーキング、あおり運転などの犯罪・トラブルを回避するには、社会の実情を知り、正しい知識と危機管理意識を持つことが重要。元捜査一課刑事が教える安心・安全のためのテクニックの数々をご紹介します。

『あなたとあなたの大切な人を守る 捜査一課式防犯BOOK』(佐々木成三/アスコム)

家での防犯

下見の段階で泥棒にあきらめさせるために①

いつ留守にしているのか、防犯への意識は高いのか低いのか。泥棒は成功の確率を高めるために、何度も下見を繰り返し、狙う家を決めています。まず、この段階で泥棒にあきらめさせることです。

対策方法:ポストに郵便物やチラシをためない


ポストや郵便受けが郵便物や新聞、チラシなどであふれている状態は、泥棒に長期不在を教えているようなもの。郵便物は郵便局に依頼することで、最長30日間配送をストップできます。新聞は配達店に電話をするだけで止めてくれます。チラシは、「チラシの投げ込みは不法行為です!」と警告メッセージを貼るのがおススメです。

対策方法:玄関前はきれいにしておく


ドアフォンがホコリまみれだったり、玄関まわりが散らかっていたりすると、泥棒に「住人は防犯に無頓着だろう」と思われ、狙われるリストに入ります。一方、キレイに掃除された玄関であれば、長期間不在だとしても「防犯対策をしっかりしているかも」と手を出しにくくなります。

対策方法:庭やベランダの雑草は伸び放題にしない


庭やベランダの雑草が伸び放題になっている家は、泥棒にとって狙い目。なぜなら、そういう家は、長期不在か、面倒くさがりの性格で防犯に対する意識も低いと見えてしまうからです。逆に、庭がしっかり手入れされていたら、小さなことも気づく人が住んでいると見えるものです。

下見の段階で泥棒にあきらめさせるために②

泥棒の下見は昼間とは限りません。夜に下見している泥棒もいれば、最近はインターネットを活用して、現地に行かずに物色している泥棒もいます。あなたの家は四六時中、狙われているのです。

対策方法:ストリートビューから玄関を削除する


インターネットを使って狙いを定められないように確認しておきたいのが、地図アプリのストリートビュー。泥棒は玄関を見ただけで侵入しやすい家かどうか判別できます。自分の家に関する情報は削除をしてもらったほうが安全です。手続きは、ストリートビューの画面上部の「ヘルプ」から依頼できます。

対策方法:不審者はすぐに通報する


下見をしている泥棒は、あいさつされたり、声をかけられたりすることで顔を覚えられたと思うと、犯行をあきらめることが多くあります。また、帽子を目深に被ったり、マスクをして、うろうろしていたりします。不審な人物が歩いているのを見かけたら、すぐに110番通報しましょう。

対策方法:夜間に洗濯物を干さない


泥棒の夜の下見は、夜間に留守にする家なのか、長期不在の家はないかを探すのが目的です。何度も夜間に洗濯物をベランダなどの外に干しているのが確認されると、狙われることになります。仮に在宅していて侵入されると、トラブルに巻き込まれるリスクがあります。

下見の段階で泥棒にあきらめさせるために③

今留守なのか、在宅なのか。インターネットを活用すると、そんな情報まで入手することができるようになりました。個人情報の公開は、泥棒に情報を与えることにもなるのです。

対策方法:SNSに安易に個人情報を公開しない


あなたのSNSへの投稿は、友達や家族だけではなく、下見中の泥棒も見ているかもしれません。生活パターンや旅行の日程など留守のタイミングがわかる書き込みはできるだけ避けるようにましょう。また、GPS機能付きのカメラで撮影した写真には位置情報が埋め込まれていることがあるので、自宅を特定されるリスクもあります。

<第3回に続く>