「個人の市場価値」を高めて本業でも大きなチャレンジを/転職と副業のかけ算④

ビジネス

公開日:2020/10/4

年収240万円の地方のホームセンター店員からスタートし、今や本業と副業合わせて年収5000万円を稼ぐmotoさん。現在も、ベンチャー企業で営業部長をするかたわら、Twitterやnote、Voicyなどでの活動により、副業年収4000万円を達成しています。
そうした「生涯年収を最大化する生き方や考え方」がまとめられた1冊『転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方』(扶桑社)から、「はじめに」と副業をテーマにした「第4章」の一部を、全5回で試し読み連載します。

転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方
『転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方』(moto/扶桑社)

「本業への余裕」を生む副業の3つのメリット

③ 本業における「市場価値向上」への寄与

 僕が副業をする最も大きなメリットだと思っているのが、「個人の市場価値向上への寄与」です。「副業での収入があることで、本業でも大きなチャレンジができる」というマインドセットになれる効果です。

 本業しか収入チャネルがない場合、会社の顔色をうかがいながら仕事をしがちになります。上司の評価を気にして、仕事で失敗しないように無難にこなしたり、周りの状況に合わせて動いたりと、余計なことを考えながら仕事をしなければなりません。

 しかし、「副業での収入」があることで、よりチャレンジングな選択ができるようになります。少なくとも、僕はできています。

「お金の余裕は心の余裕」などと言いますが、お金に余裕が生まれることで、大胆な意思決定をしやすくなるのです。ハイリスク・ハイリターンという言葉があるように、大胆な選択は、成功したときに大きなリターンに繋がります。しかも、サラリーマンは失敗しても自分が全ての損害を被ることはありません。

 大胆かつチャレンジングな選択をして、大きな結果を出すことは、自分の市場価値の向上に繋がります。副業収入があることによって「失敗したら辞めればいい」と、気持ちに余裕が生まれ、働くうえでの後ろ盾になるのです。もし明日、クビになっても転職先はあるし、副業の収入もある。こうした状態を実現することこそが、市場価値を伸ばす要素になります。

 また、副業の内容によっては、副業で得た知見や人脈が、ダイレクトに本業や自分のキャリアに好影響をもたらすことがあります。

 実際、僕が副業で情報発信をしてきたことで、数多くの企業から転職のオファーを頂いたり、メディアの取材を通じてできた人脈が本業での仕事に繋がったりと、大きな恩恵を受けています。

 本業を活かして副業に取り組み、副業で得た知見をさらに本業に活かす。この相互作用によって、「個人の市場価値」を高めていくことこそが、サラリーマンが副業をやる最大のメリットです。

<第5回に続く>