挫折を乗り越える強さに! 猗窩座との壮絶な戦いの後、煉獄杏寿郎が後輩にかけた言葉とは?/『鬼滅の刃』の折れない心をつくる言葉 ⑥

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更新日:2020/12/23

「鬼滅の刃」がヒットした理由は、自分の弱さと向き合い、葛藤し、それでも立ち上がろうとするキャラクターたちの“折れない心”にあるのではないでしょうか。そんなキャラクターたちが放った“言葉の力”に注目した1冊から、『鬼滅の刃』で生まれた名言をご紹介します。

「鬼滅の刃」の折れない心をつくる言葉
『「鬼滅の刃」の折れない心をつくる言葉』(藤寺郁光/あさ出版)

「鬼滅の刃」の折れない心をつくる言葉

 鬼の上弦の参・猗窩座との壮絶な戦いの後、煉獄は、炭治郎、伊之助、善逸に向けて、家族への想い、柱としての責任や3人への期待を託そうと語り始めます。これは、煉獄が「俺のことは気にするな 柱ならば後輩の盾となるのは当然だ (中略) 若い芽は摘ませない」と、後輩たちを気づかい、自分を踏み台にしても鬼滅のために前に進むことを伝えたときの言葉です。

 

 人生において、誰でも大きな失敗や挫折を経験したことがあるでしょう。何度も挫折を経験したことがある人もいると思います。

 もしかすると、いま何か大きな失敗や挫折をして、そこから這い上がろうとしている人もいるのではないでしょうか。

 自分自身の弱さや不甲斐なさに憤りや怒りを感じているかもしれませんし、自分に責任がなかったとしても負けた悔しさで自分を責めているかもしれません。

 行き場のない感情が自分に跳ね返ってきて、つらく苦しかったかもしれません。なぜ、なぜ、なぜ……と。

 

 では、そんなつらい状況から這い上がるためには何が必要なのでしょうか。

 それは、心を燃やして自分を奮い立たせ、歯を喰いしばって力を生み出すことです。そして、立ち上がったら、倒れないように踏ん張りながら、一歩一歩前へ進むことです。

 

 苦しい時間が続くと、自分がちっぽけな存在に思えて、孤独感に苛まれることもあります。苦しんでいるのが、まるで自分だけのように感じます。

 でも、それはみんな同じです。誰もが何らかの苦しみを抱えています。しかし、周りからはそうは見えないものです。

 

 いまは1人かもしれませんが、永遠に1人ではありません。あなたが歩みを進めるその先には、あなたと同じ思いを抱えた人や、あなたを必要としてくれる人がいるはずです。

 だから、苦しいときほど前を向き、一歩踏み出す。

 あなたのつらさにともに寄り添って、いっしょに前に進んでくれる人が現れるまでは、どれだけ打ちのめされようと立ち上がって前を向き、目指すべきところへと歩みを止めないでください。

 煉獄が炭治郎たちと出会い、この言葉を伝えたのも、偶然ではありません。炭治郎たちが歩みを止めず、前を向いて進んできたからこそ生まれた言葉です。

 あなたが動き出せば、さまざまな出会いがあります。その出会いこそが、挫折を乗り越えていく強さになるのです。

<第7回に続く>

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