子育てでイライラのループから抜け出せない… 悩みを吐露できる場所はありますか?/子どもの長所を伸ばす5つの習慣③

出産・子育て

公開日:2021/6/17

石田勝紀著の書籍『子どもの長所を伸ばす5つの習慣』から厳選して全7回連載でお届けします。今回は第3回です。これからの時代、特に子どもに必要とされる「個性」を伸ばすために必要なこと、長所を伸ばす子育てとは何か? その意義と具体的な方法について、わかりやすく指南してくれる一冊です。

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子どもの長所を伸ばす5つの習慣
『子どもの長所を伸ばす5つの習慣』(石田勝紀/集英社)

イライラの正体って?

 いつまでたっても抜け出せないイライラのループ。その原因はどこにあるのでしょう? イライラの原因を知ったところでどうにもならない。原因がわかったって、どうせまたイライラしちゃうのだから仕方ない。いいえ、そんなことは言ってられません。なぜなら、これは子どもの未来につながる大問題だからです。

 

 私がイライラのもっとも大きな原因だと感じるのは、お母さんたちの「孤立化」です。

 

 今の時代、親元を離れてひとりで子育てをするのが当たり前になりました。いつのまにやら個人情報やプライバシーが声高に叫ばれるようになり、「子どもは放っておけば勝手に育つわよ」とおせっかいを焼いてくれる近所のおばさんもいません。

 そして、ママたちは気づくのです。子どもを産んでも、育て方を教えてくれる先生や先輩がいないことに。

 

 しかし、毎日のタスクは膨大です。掃除や洗濯などの家事に加えて、子育てには想定外のノルマが山のように噴出します。

 子どもは何の前触れもなくお腹が痛いと泣き出しますし、宿題のプリントは決まってランドセルの奥底でぐちゃぐちゃになって発掘されます。働いているお母さんは、夜泣きで眠れなかった翌日に職場の上司から無理難題を言い渡されることもあるでしょう。もう心も身体もクタクタです。

 

 こんなふうに毎日大変なタスクをこなすママは超スーパーウーマン。ときにはタスクが自分の許容量を超えて、悲鳴をあげてしまうのは当たり前のことです。そんな姿を想像するだけで、私は頭が下がります。

 そんな状況で、何でも話せるような相談相手がいないとしたら、心がマイナスのスパイラルに陥ることも容易に理解できます。

 

 私が「ママカフェ」を開催するようになった理由も、ここにあります。孤立化したお母さんには、子育てで抱える悩みを吐露できる場所が必要なのです。

 

「久しぶりに友だちと会って話したら、すっきりした」

 こんな経験は誰にでもあるでしょう。人は、誰かに話をするだけで気分が軽くなるものです。

「ママカフェ」でお会いする多くのママたちも、「たくさんお話ができてすっきりしました。子どもへのイライラもなくなった気がします」と笑顔で帰られます。

 

 インターネットで見つけた趣味のサロンや子育てコミュニティ、もちろん私の主催する「ママカフェ」(今や全国に認定ファシリテーターが200名以上います)にも、積極的に参加してみてください。同じような悩みを抱えるママたちと出会えるはずです。

 スパッとお悩み解決とはいかなくとも、ひとりでは抱えきれなかった心の重みが、少し軽くなるかもしれません。

子どもの長所を伸ばす5つの習慣

<第4回に続く>

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