家族が協力したくなる片付け法! 幸せの輪も広がる「捨てる 残す 譲る」メソッド

ライフスタイル

2018/4/2

『捨てる 残す 譲る 好きなものだけに囲まれて生きる』(フランシーヌ・ジェイ:著、弓場 隆:訳 /ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 好きなものだけに囲まれた生活ほど、幸せなものはない。それを叶えてくれるのが全米でベストセラーとなった『捨てる 残す 譲る 好きなものだけに囲まれて生きる』(フランシーヌ・ジェイ:著、弓場 隆:訳 /ディスカヴァー・トゥエンティワン)だ。誰でも片付け上手になれるポイントが丁寧に記された本書は、私たちが思い描いているミニマリストのイメージも変えてくれる。

■片付け前にはモノを減らす心構えを

 本書のおもしろいところは、まず具体的な片付け法を伝授する前に、モノを減らすために必要な10個の心構えが記されているところにある。中でも筆者の目に止まったのが、フランシーヌさんが考える“モノの検証法”。

 フランシーヌさんによれば、私たちの身の回りに溢れているモノは「役に立つモノ」・「役に立つ可能性があるモノ」・「美しいモノ」・「思い入れのあるモノ」の4つに分類されるという。中でも注意をしなくてはいけないのが、重要な人や場所を思い起こさせる「思い入れのあるモノ」。ここに分類されるモノは喜びをもたらしてくれるようであれば断捨離をする必要はないが、義務感や経験の証のために保管をしているようなら、考え直すことも大切なのだそう。そんな自分の気持ちを引き出すためには、家の中を歩き、ひとつひとつのモノに下記の質問を投げかけることを推奨している。

・あなたは何で、家の中でどんな役割を担っているの?
・どうやって私の生活にかかわったの?
・あなたを買ったのか、誰かにもらったのかどっちだったかしら?
・あなたをどれだけ頻繁に使っているかしら?
・もしあなたが壊れたら、やっかい払いができてホッとするかしら?
・そもそも私はあなたを本当に必要としているの?

 断捨離が思ったように進まないときは、目の前にあるモノではなく、モノの向こう側にいる人を見ていることも多い。だからこそ、片付けをするときはモノに語りかけながら、自分の心に正直になることで、本当に必要なものを吟味していくことが大切になる。モノと丁寧に向き合うフランシーヌさんの発想法を活かせば、自分自身と向き合った片付けができそうだ。

■「捨てる」と「残す」だけでなく「譲る」も選択肢に

 部屋の片付けを行うときは、「捨てる」と「残す」の2択で断捨離を行うことも多い。しかしそこに「譲る」という選択肢を加えてみると新しい片付け法が見えてくる。例えば、キッチンひとつとってみても、使わなかったり手入れが面倒だったりする調理器具は捨てるのではなく、譲ってみるのもよい。ストックしすぎた食料品も寄付すれば、誰かを救うことができる。服は人に譲る機会も多いが、他のモノはすぐにゴミ袋の中へ入れてしまうこともある。部屋の片付けを行うときは、発想を柔軟にしながら整理整頓をしていくことが大切なのだ。

 また、フランシーヌさんは家の中を片付けるときは“誰でも片付け上手になれる10か条”を意識してほしいとも語っている。本書では実際に、この10か条に当てはめながら各部屋の片付け術が数ページにも渡って詳しく記載されているので、ぜひチェックしてみてほしい。

■家族みんなでミニマリズムを楽しむ

 ミニマリズムを実践していくためには、家族ひとりひとりの気持ちやライフスタイルを考慮することも大切だ。そのためにフランシーヌさんが提案しているのが“家族で片付けの「テーマ」を作ること”だ。ただ単に「キレイにしなさい」と言っても、パートナーや子どもの心には響きにくい。

 そんなときは、何のためにミニマルライフを送りたいのかを事前に説明し、どんなテーマの部屋にしていきたいかを話す必要がある。例えば、「家族みんなでくつろいで食事ができるようにダイニングルームをスッキリとさせよう」と言われれば、家族も協力したくなるはずだ。こうして事前に話し合うことは、家族の所有物を尊重することにも繋がる。一見、不用品に映るモノでも、家族の誰かにとっては思い入れのあるモノだということもある。ミニマリズムを心から楽しむには、家族みんなで片付けの習慣を築いていくことが大切なのだ。

 インターネットの普及によって欲しいものがいつでも手に入る現代は、モノで自分のステータスを示そうとしてしまうことも多い。しかし、身の回りには本当に大切なモノさえあれば、幸せになれる。フランシーヌさんが教えてくれる片付け術は、キレイなお部屋だけでなく、精神的なゆとりも与えてくれるはずだ。

文=古川諭香