歌詞カードが読めないのは当たり前!? 幻想物語を紡ぐ楽団『Sound Horizon』特集

アニメ

公開日:2013/12/7

 先日、『Linked Horizon』の紅白出場が決定し、進撃の巨人ファン、リンホラファン、そしてサンホラファンがざわめきだった。紅白では、なんと50人以上のオーケストラを率いて登場するそうだ。



それを現実と認めるならば、我らの愛する『Linked Horizon』とは何なのだろうか?

ということで、よく分からない人のためにご説明しよう!

『Linkd Horizon』とは、Revo率いる楽団『Sound Horizon』の、他作品とのタイアップ用に作られた、別名義の楽団、音楽ユニットである。
そこで今回、このリンホラの親玉とも言えるサンホラについて様々なアンケート調査を行ったので、その結果を紹介しようと思う。

○サンホラの中で好きなCDは?
1位:Elysion ~楽園幻想物語組曲~
2位:Roman
3位:Chronicle 2nd
4位:Märchen
5位:聖戦のイベリア
Elysion以前とRoman以降でファンが分かれるサンホラ。
皆さんは、どのCDのストーリーがお好みだろうか。好きなCDは入っていただろうか。
この他にも、『Thanatos』、『Lost』、『Moira』、『少年は剣を・・・』等、どのストーリーにもそれぞれにファンがいた。また、1つ1つ全く別の物語というわけではなく、どこかで繋がっていたりするのも楽しみの1つだ。

○サンホラの中で特に好きな曲は?
1位:朝と夜の物語(『Roman』)
2位:Ark(『Elysion ~楽園幻想物語組曲~』)
3位:Ster Dust(『Elysion ~楽園幻想物語組曲~』)
4位:石畳の緋き悪魔(『聖戦のイベリア』)
5位:恋人を射ち堕とした日(『Elysion~楽園への前奏曲~』)
6位:星屑の革紐(『Roman』)
7位:澪音の世界(『Pico Magic Reloaded』『Elysion~楽園への前奏曲~』)
8位:輪廻の砂時計(『Thanatos』)
9位:壊れたマリオネット(『Thanatos』)
10位:緋色の風車(~Moulin Rouge~)(『少年は剣を…』『Roman』)

この他にも、黄昏の賢者(『Roman』)、この狭い鳥籠の中で(『Märchen』)、黒の預言書(『Chronicle 2nd』)、宵闇の唄(『Märchen』)、終端の王と異世界の騎士 ~The Endia & The Knights~(『少年は剣を…』)、即ち…光りをも逃さぬ暗黒の超重力(未収録曲)等、非常に多くの曲が挙がった。お気に入りの曲はランクインしていただろうか?

では次は、そんな数々の名曲に登場する、魅力的すぎるフレーズ達にご登場願おうか!

○サンホラの曲の中に出てくる、好きなフレーズは?
・0302・0101・1001・0304・0502・0105・0501・0902・0501・0301・0102 (Roman『11文字の伝言』より)
・忘れないよ…君と歩いた…暗闇0502煌めく世界を…いつだって…嗚呼…人生は星屑の…輝きの中0502在ることを……(Roman『星屑の革紐』より)
・誰が加害者で…誰が被害者だ… (Roman『見えざる腕』より)
・私で良ければ君の、話し相手になりたい……(Roman『黄昏の賢者』より)
・何故…何故なの…何故なのよーーー!!(Elysion『Ster Dust』より)
・其処に物語は在るのかしら(Romanより)
・残念だったねぇ(Elysion『エルの天秤』より)
・さあ、楽園へ還りましょう お兄様(Elysion『Ark』より)
・それでも私は幸せになりたいのです(Elysion『Yield』より)
・Ceuiっ☆(Märchen『生と死を分かつ境界の古井戸』より)
・怖れず揺るがず妬まず恨まず誰よりも強かに、美しく世に咲き誇る女に成りなさい(Moira『聖なる詩人の島』より)
・「ねえパパ、明日は何の日か知ってる?」「世界で一番かわいい女の子の誕生日」(Elysion『エルの楽園 [→ Side:E →]』より)
・ならば私が許そう(Elysion『Baroque』より)
・童話は、何刻だって墓場から始まるものさ・・・(イドへ至る森へ至るイド『光と闇の童話』より)
・毎日が誰かの誕生日で 毎日が誰かの命日だ 祝えない朝はないし 祈らない夜もない(未収録曲『遺言』より)

等々。これもまた、とても紹介しきれない数が出てきた。
ちなみに、『11文字の伝言』の数字の羅列は、このアルバム『Roman』の秘密となっており、各曲に出てくる暗号を繋げたもの。「しあわせにおなりなさい」と読む。同アルバム内の『星屑の皮紐(アーネ)』の0502は、「に」。他にも、“物語=ロマン”、“楽園=エル”など、ここだけ見ても知らなければ分からない歌詞がたくさん出てくる。
サンホラの曲には名言が多く、全てをご紹介できないのが非常に残念だ。この他にもたくさんあるので、興味のある人はぜひぜひチェックしてみよう! 日常で使うようになれば、あなたも立派なサンホラーだ!

○サンホラーあるある
せっかくなので、サンホラーにありがちな“あるある”も聞いてみた。その一部をご紹介しよう!

・カラオケで歌詞が読めないため、最低でも流れは暗記。
カラオケは歌詞があるから……なんて、サンホラに関しては通用しない。事前にある程度覚えていかないと、マイクを持って呆然とすることになるので要注意だ。

・ドイツ語、フランス語等をひたすらググり、必死で覚える。
アルバムごとになにかしらの海外の言語が入っているサンホラ。歌うとなれば、事前のリサーチが必須だ。(カラオケの機種によっては、ルビのあるものもある)

・歌詞カードの秘密を必死で探す。
歌詞カードに何かが隠されているサンホラ。今回は何をしてくれるのだろう、と、新しいCDを手に取るたびにわくわくするのだとか。

・サンホラーではなく、ローラン!
本物のサンホラーは、自分たちのことをサンホラーではなく「ローラン」と言うそうだ。

・タイトルの読み方を疑う。
『冥王』=「タナトス」だったり、『石畳の緋き悪魔』=「いしだたみのあかきシャイターン」だったりと、タイトルから難解な可能性があるサンホラ曲。進撃の巨人の『紅蓮の弓矢』の時も、「読み方が“ぐれんのゆみや”とは限らない」というサンホラーの声が多く挙がっていた。

・台詞を必死で聞き取って暗記。
歌詞に含まれていない台詞が非常に多いサンホラ。この台詞も含めて歌ってこそ、完璧に歌えていると言える。

・1人で歌うと息が続かない。歌えない。
掛け合い的な要素が多い曲もあり、1人で歌うのは至難の業。

・『光と闇の童話』のメルが井戸に落とされる絵を出すタイミングがピッタリすぎて好き。
最近のサンホラ曲は、通常の画面では歌詞が表示できないため、JOYSOUNDがオリジナルにサンホラ用の画面を作っている。その画面の歌詞と絵のタイミングが絶妙なのだそう。

・5分程度の曲は短い部類
10分を越える曲も少なくないため、5分程度の曲は短いと感じてしまうようだ。

・日常会話についついサンホラの歌詞を投入しそうになる。
「私で良ければ君の、話し相手になりたい」、「残念だったねぇ」等、日常的に使えそうなフレーズも多いことからか、ついつい日常会話やSNS上で多用してしまう。その台詞が使えるタイミングがくると、言いたくてそわそわしてしまうのだそうだ。

サンホラ特集、いかがだっただろうか。お楽しみいただけただろうか。この他にも、非常に多くの意見を熱く語ってくれた。リンホラの『紅蓮の弓矢』等の進撃曲しか聞いたことないけど、気になる!という方は、ぜひぜひサンホラの曲もチェックしてみよう!

Sound Horizon Offical WebSite>
http://soundhorizon.com/

<Linked Horizon Official Website>
http://linked-horizon.com/

<書籍情報>
Sound Horizonの大人気メジャーアルバム『Roman』は、集英社よりコミック化もされている。解釈は自由というRevoさんの方針上、賛否両論あるかもしれないが、見る価値のある作品。


(Roman 1巻/集英社/桂遊生丸)

(文=月乃雫)