危ない女子ばかりが寄ってくる男子のとりがちな行動とは?

人間関係

更新日:2014/2/8

 みなさんが危ない女子と聞いて思い浮かべるのは、どんな人だろう? ストーカーや人殺し? それとも話題のメンヘラやブラコン? そんな女子がぜーんぶ登場する『危ノーマル系女子』(真田ジューイチ/ほるぷ出版)が1月12日に発売された。この本の主人公であるご高校生・秕シンヤのまわりには、なぜか危ない女子が集まってきてしまう。まったくもって嬉しくないハーレム状態なのだ。なぜ危ない女子ばかり寄ってくるのだろうか? シンヤは一体どのように彼女たちと接しているのだろう?

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 まずは、クラスの人気者なのにシンヤをストーカーしてくる翼十華が相手だった場合。彼女はシンヤの部屋に忍び込んでスプーンやタオル、体操服なんかも借りてきちゃうし、彼の部屋だけでなく、教室の机や下駄箱、学内で彼が行くところにはすべてカメラや盗聴器を設置しているような女の子。それに対して、シンヤも最初は部屋に取り付けられた盗撮・盗聴器類を逐一はずして抵抗を試みたが、ついには根負け。今では見られていると分かっていてもまったく気にせず、数カ月に1度思い出したように撤去するだけになった。

 それに、吸血鬼の奥居赤鐘がどこからともなく現れて突然女子トイレに連れ込んでも彼は抵抗しない。それどころか、自らナイフを持ち歩き、腕を切りつけて血を分け与える。

 こんなふうに、彼はとにかく何が起きても無駄なことやエネルギーを消費することに関しては一切抵抗しない。また、幼馴染の威刈さつきが殺人鬼であっても、あくまでふつうの幼馴染としての対応を貫く。わざわざ呼びつけられて彼女が殺した死体を見せられても「それがどうした?」ぐらいの反応で、特に通報するわけでもなく観たい深夜アニメがあるからと帰ってしまう。それだけじゃなく、まるで何事もなかったかのように「お前も早よ帰れ 女の子なんだから!」と普通の女の子に対する気遣いまで見せるのだ。

 そして、ドMの優等生・色村雅美に鞭を打って欲しいと言われれば、律儀に付き合う。自分にそんな趣味や性癖があるわけでもないのに、口汚く罵りながら鞭を振るうのだ。おまけに彼女が学校で話しかけてきたら途端に豹変し、「校内で話しかけんなっつったろアホ女!!」と言って容赦なくボディーブローや蹴りを食らわすという徹底ぶり。でも、他の人に彼女を侮辱されたら「あんな変態でも一応友達だ」と言ってかばう。彼にとって重要なのは友達か他人かということだけで、それがどんな人であっても関係ないようだ。

 それに、彼はどんな無茶な設定や要求でも、とりあえず乗っかってくれる。たとえば、自分は遠い昔シンヤを守る騎士で、その記憶が今よみがえったなどと言い出した万壌夜子に対して。彼女は自分の頭で作り上げた設定に従い、シンヤを守るべくいついかなる時でもそばにいるような妄想電波女なのだが、シンヤはそれをまったく信じない。でも、夜子がしつこく食い下がると「俺の言う事が聞けないのか? それで俺の騎士気取りかよ?」と彼女の語る設定を持ち出してきてうまく操る。

 それに、超ブラコンの妹・御種 迷が携帯の履歴を調べたり、ヒステリーを起こして部屋を荒らしても動じず、「ずっとお前の兄貴だよ」「好きだよ」と彼女が欲している言葉を与えながらなだめるのだ。心の中でどんなことを想っていようと口に出さず、相手に合わせてくれる彼。

 要するに、自分からは何もしない。その代わり、求められればどんなことにも付き合う。主体性ゼロのわりに、相手の設定や要求は的確に受け取ってそれに乗っかってあげる演技力もあるのだ。どんなに変人や変態であっても決して拒んだりせず、“友達”や“幼馴染”というだけで受け入れる。そんな彼だからこそ、ちょっと変わった危ない女子たちが惹きつけられてしまうのだろう。もしも思い当たる節があるという人は、彼女たちのような“危ノーマル女子”を引き寄せないように気を付けたほうがいいかも? あなたが「危ない女の子が好き!」ということなら止めませんが…。