ついにドラマがスタート! 亡き同級生の死をキッカケに、未完成だったパズルへと手を伸ばす…

更新日:2012/10/9

Piece (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 小学館
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:芦原妃名子 価格:432円

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人の心の中は、パズルのようなものだと思ったことがあります。満たされることのない人間社会において、ふと立ち止まってみると虚しさを感じることだってあるし、知りたいと願えば願うほど相手のことは何を厭うのかも見えぬまま、時が過ぎていくこともある。

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その全ての隙間には、たった1つのピース(真実)しか当てはまらなくて、その1つを埋めるものや、埋めてくれる誰かをいつも求めてる。

そして、目の前にいるアナタの隙間を埋められたらという思いを静かに燃やしている。そんな簡単で複雑な人間模様を、恋心、友情、家族愛から存在する真実に当てはめて1つのパズルを完成させていく“サスペンス漫画”が、この『Piece』という作品です。

物語は、地味で目立たないタイプだった元クラスメート折口さんの死から始まります。「折口と話したことないのにいきなり葬式かよ」なんて言葉が飛び交う元クラスメートの輪の中で、ヒロインの水帆もまた、彼女のことは彼女のお葬式の日まで思い出したことすらありませんでした。ですが、折口さんの母から聞かされた衝撃の事実によって、水帆は彼女の身に起こっていた隠された真実を追いかけることを決意します。高校時代なんとなくいつも水帆に関わってきた成海との再会もまた、水帆自身の止めていた時間を蘇らせていくことになります。


成海は、成海のことを語らせる人によって持たれている印象が違い、感情も希薄で、言動の裏側も彼を構成するものも全部見えてこないような人間離れした人です。それなのに、成海といると無邪気で無責任な子供の時間を共鳴出来ているかのように何かが反応したりします。だからこそ、彼を知りたいという強烈な渇望が水帆にはあるのです

成海のこんな行動さえも、いちいち水帆の気持ちを刺激していきます

成海との時間もまた、ここから回りだしていきます
(C)芦原妃名子/小学館