「お七夜」とは? 赤ちゃんの初めての行事、そのルーツは/毎日雑学
更新日:2025/1/30

●赤ちゃんの名前は「お七夜」に決まります
生を受けてこの世に誕生し、成長して成人となり、結婚によって新たな家庭を築き、そして子どもをもうけて成長させ、やがて老後を迎えて人生の幕を閉じる。今はそんな風に単純ではないでしょうが、人は一生のあいだに様々な節目を迎えます。こうした人生の節目を祝う儀式を「通過儀礼」といいます。
赤ちゃんは、名前を授けられることで人生がスタートしますが、その「命名式」のことを「お七夜(おしちや)」といいます。生後7日目に行われるからです。今と違って乳児の死亡率が高かった昔は、無事にこの日を迎えられたことを祝い、晴れて名前を授けたのです。
命名式では、授けた名前と生年月日などを紙に書き、昔はそれを神棚や床の間に飾りました。地域によっては親戚・知人などを招いて盛大に祝うこともあったようですが、最近は身内だけでお祝いのお膳を囲み、喜びを分かち合うのが一般的です。また神棚や床の間がない家が大半でしょうから、名前を書いた紙はリビングの中央などに貼っても良いでしょう。
少子化の現在、赤ちゃんの誕生は親族にとって本当に嬉しい出来事です。ちなみにあなたは自分の名前の由来をご存じですか? 「お七夜」は、まさに人生最初の通過儀礼ですが、名前の由来などを通じて、親の思いを聞くきっかけにもなるのではないでしょうか。
明石伸子(あかしのぶこ)
NPO法人日本マナー・プロトコール協会 理事長青山学院大学卒業後、日本航空室乗務員、会社役員秘書などを経て独立。2003年NPO法人日本マナー・プロトコール協会を設立し、文部科学省後援「マナー・プロトコール検定」や「コミュニケーションマナー検定」の開発、運営を実施。講演や研修などを通じて、それらの啓発・普及に力を注いでいる。
その他の役職:NHK経営委員、一般社団法人日本ホテル・レストランサービス技能協会理事。学習院女子大学非常勤講師など(2025年1月現在)。
主な著書、監修:「間違いやすい順 社会人のマナー大全」(宝島社)、「この1冊でOK!一生使えるマナーと作法」(ナツメ社)、その他、連載多数。■日本マナー・プロトコール協会
https://www.e-manner.info
■コミュニケーションマナー検定
https://e-manner.net/
■マナー・プロトコール検定
https://mp-kentei.info/
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