Liyuu「プライベートに近い素の自分がすごく出た」タイのバンコクで撮影された3年ぶり写真集の魅力を語る【インタビュー】

エンタメ

公開日:2025/5/2

 中国・上海出身のLiyuuは、2020年からソロアーティストとして精力的にリリースやライブを重ねつつ、同時にアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」ではスクールアイドルグループ・Liella!の唐 可可役で声優にも挑戦するなど、幅広いフィールドで活躍を続けている。そんな彼女が約3年ぶり、2冊目となる写真集「ヒトミ」(KADOKAWA)を発売した。タイのバンコク・パタヤでシューティングされた本作について、撮影エピソードとともに見どころを自身に語ってもらった。

Liyuu 2nd写真集「ヒトミ」(通常カバー)

――Liyuuさんにとっての2nd写真集は海外ロケが実現した内容になりました。ご自身の中にあったさまざまなやりたいことも詰め込んだそうですね。

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Liyuu:そうなんです。前回の写真集を発売してからの約3年で自分自身がすごく成長した実感があったので、今回の撮影では今の自分がやってみたいことをいろいろ提案させていただいて。

――ご自身がやりたかったことで実際に実現したのはどのカットになりますか?

Liyuu:自分は元々、コスプレをして写真を撮ることが好きだったので、今回はちょっと非日常的な、特別な衣装を着たカットを入れたかったんですよね。それで実現したのが、写真集の後半にある赤い衣装を着たもの。ちょっとスタイリッシュなデザインの衣装を選んだことで、ナチュラルな素の自分が出た他のカットとの対比にもなったと思います。今回は写真集としては初めての海外ロケだったし、アーティストデビュー5周年を迎えたタイミングでもあったので、普段の自分とはちょっと違った一面を見せることで、より特別感のある仕上がりになったと思います。赤い衣装の写真は自分でもすごく気に入っています。

Liyuu 2nd写真集「ヒトミ」撮影/藤本和典
Liyuu 2nd写真集「ヒトミ」撮影/藤本和典

――赤い衣装を着るLiyuuさんは、ちょっとドキッとする大人っぽい表情を見せてくれていますよね。かと思えば、ご自身でもおっしゃったようにキュートな素の表情が収められた他の写真も満載で。

Liyuu:ありがとうございます。全体的には素のLiyuuが楽しんでいることが伝わる内容になったと思います。実際、撮影はずっと楽しかったので(笑)。

――撮影場所となったタイの印象はいかがでしたか?

Liyuu:雰囲気の印象は中国や日本とも全然違っていて。けっこうゆったりした印象を受けましたね。ただ、基本的に車文化だから道がすごく混んでいるんですよ。しかも街中の交通ルールも違っているというか。信号が少ないので道を渡りたい人がいろんなところで手を挙げて車を止めちゃうんです。だから余計に渋滞するっていう。移動に時間がかかってしまうのが大変でした。そういう部分に最初はビックリしましたね。

――写真集の中には電車に乗っているカットもありますよね。

Liyuu:はい。電車に乗る人はすごく少ないみたいで、車両自体すごく古い感じでした。使われている写真で言うと……電車の窓から顔をのぞかせるときは、少しドキドキしました(笑)。日本や中国ではほとんどできない経験なので、そういう部分ではタイらしい写真になったのかなって思いますね。

Liyuu 2nd写真集「ヒトミ」撮影/藤本和典

――電車のチケットを頭にちょこんと乗せているカットがいいですよね。Liyuuさんの持っているチャーミングな部分がすごく見えているなって。

Liyuu:ありがとうございます。なんで頭に乗せたんだろう。なんとなく乗せたかった気がする(笑)。

――タイらしい写真で言えば、水着を披露されているビーチでのショットも印象的です。

Liyuu:小さな船でパタヤの近くにあるリゾート地の島まで行ったんですよ。けっこうハイスピードでぶわーっと。移動中の海風がすごく気持ちよかったですね。そういう経験をしたのは初めてだったので、水着で撮影していただいたことも含め、すごく新鮮でした。現地には観光客であろう方々がけっこうたくさんいらっしゃって。水着の上にオーバーオールを着てブランコに乗っている写真があるんですけど、あれは(待機列に)並んで撮ったんですよ。

Liyuu 2nd写真集「ヒトミ」撮影/藤本和典

――観光客にとっての人気映えスポット的な?

Liyuu:そうです、そうです。けっこうな人たちが順番待ちしてましたね。オーバーオールを着ている写真は自分でもすごく好きなんですよ。普段からオーバーオールを着ることも多いので、素に近い表情が出ていると思います。海もすごくキレイだったし、撮影は本当に楽しかったなぁ。ビーチでのカットは南国のタイならではの雰囲気を一番感じてもらえるかもしれません。

――ホテルの部屋で撮影された写真での表情もすごくいいなと思いました。

Liyuu:部屋のシーンでは衣装が2着あって。白い衣装はカジュアルで、本当にリラックスした表情になっています。もうひとつの黒い部屋着は少ししっとりした雰囲気ですね。すごくいいヴィラだったので、泊まりたいくらいでした(笑)。

――白い衣装では頭に枕を乗せているカットもありますね。頭に何かを乗せがちなLiyuuさん(笑)。

Liyuu:あははは。素が出ている表情にはなっていますけど、普段から自宅で枕を頭に乗せたりしているわけじゃないですよ(笑)。

Liyuu 2nd写真集「ヒトミ」撮影/藤本和典

――一方の黒い衣装では大人っぽい表情が見えていて。同じ部屋でのシチュエーションでも、纏う衣装によって違った表情や所作が引き出されるのがおもしろいですよね。

Liyuu:そうそう。プライベートでも着る服によって気持ちや表情が変わったりするじゃないですか。それと同じで、撮影でも違った表情に自然となっちゃいますね。

――撮影されているとき、「今の自分はこんな表情になっているな」っていう自覚もあるんですか?

Liyuu:いや、あとから見て気づく感じかな。「このときの私はこんな表情をしてたんだ!」とか、「ふとした瞬間を撮られちゃいましたね」みたいな感じで(笑)。だからこそプライベートに近い素の自分がすごく出たんだと思います。アーティスト活動をはじめ、お仕事では基本的に決めの表情やポーズで撮られることが多いので、今回すごく素敵な形で自分のナチュラルな部分が記録できたのがすごくうれしいんですよね。自分にとっても大切な1冊になりました。

――では、今回の写真集に関された「ヒトミ」という印象的なタイトルに込めた思いを聞かせてください。

Liyuu:どんなタイトルにしようかいろいろ考えたんですけど、上がってきた写真には私が何かを見つめているカットがすごく多かったんですよね。表紙もグッと見つめている写真が選ばれたし。なので今回は「ヒトミ」というタイトルに決めました。自分的には、誰かに自分の思いを伝えるときに一番大切なのって、顔のパーツの中で言ったら“瞳”だと思っているんですよ。そんな私の“瞳”にぜひ注目して写真集を楽しんでもらえたらいいなって思います。

――ちなみに撮影中、Liyuuさんの瞳はカメラのレンズ越しに何を見ていたんでしょうね?

Liyuu:なんだろう? でもカメラの向こう側にいる誰かを見つめていたような気がします。具体的な人をイメージするということではなく、誰かがそこにいて、その人のことを見つめている気持ちで撮影してもらっていました。そんな私からのいろんな視線を、読者の方にもぜひ感じてもらいたいですね。

取材・文=もりひでゆき
撮影=市川秀明
ヘアメイク=梅下早絵
スタイリスト=笠原百合

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