人気美容家や美肌女優が取り入れている「ネロリハーブ」とは? 植物の力で心も体もキレイになる、手作りの美白クリームパックを作ってみた【書評】
公開日:2025/5/13

『心に効く美容』(講談社)で美肌と自己肯定感を両方手に入れる方法を紹介するなど、美のカリスマとしても注目される俳優・タレントのMEGUMIさん。同書に出てくるNeRoLi herb(ネロリハーブ)が気になった人もいるのではないでしょうか。
NeRoLi herbは、英国式植物療法、漢方、和漢、アーユルヴェーダなどを基本とするオリジナルメソッドを確立し、本物の植物の力を広めている菅原あゆみさんによるショップ。菅原さんはモデルやヘア&メイクアップアーティストなど、美のプロフェッショナルたちからの信頼も厚い存在で、NeRoLi herbに置かれるハーブティーやアロマは販売後すぐに売り切れるほどの人気です。
そんな菅原さんによる『植物の力でキレイになる ネロリハーブ』(主婦の友社)は、植物の力を体に取り入れるためのスキンケアや食事などを、自分で手作りできるという嬉しい1冊。MEGUMIさんが実践しているレシピもあり、ぜひ手に取ってほしい内容です。

本稿では、本書の中でも比較的手軽にできて使いやすそうな「シワ対策と美白のためのクリームパック」を作ってみました。
「シワ対策と美白のためのクリームパック」を手作り

筆者自身も植物療法に興味があり、ハーブティーを飲んだり、オーガニックのスキンケアを使ったりしていますが、自分で作るのは初めて。それもあって、材料を見てちょっと驚きました。ホホバオイルやキャロットシード(精油)などのスキンケアらしい素材だけではなく、牛乳やコーンスターチなど食事で使うものや、固形石けんや重曹といった掃除に使うようなものまで入っていたからです。「スキンケアも清掃も食事も健康も、生活のすべてを自然の力でサポートしてくれています」という菅原さんの言葉通り、“植物の力”は私たちの生活に欠かせないものであることが、材料からも伝わってきます。


基本的には材料を混ぜるだけで完成しますが、ローズティーと固形石けんには下ごしらえがありました。といっても、ローズティーはお湯を注いで待つだけ。固形石けんはおろし金でおろすといったもの。今回はオリーブ石けんを使ったので、油分が多く粘着力があり、細かくするのが少し大変でした。一般的な石けんのほうが、おろしやすく、他の材料と混ぜやすいかもしれません。

でき上がりのテクスチャーはクリームより少しゆるめでしたが、「でき上がりが写真と少し違っても、このレシピで作ったものを使うことが大事。有効成分は肌に吸収されています」と書かれていて安心しました。頼りになる、優しい一言。
使い方もちゃんと紹介されています。このクリームは、洗顔後に適量を手に取り、顔全体をマッサージしてから洗い流すタイプ。肌に伸ばすとなめらかな中に粒々した感触があり、ナチュラルないい香りがスーッと体と心に入っていく感じ。キャロットシードはアンチエイジングに効果があるらしいので、これから肌の弾力が増していくのを楽しむことができそう。ローズティーの効果で肌色が明るくなるのが感じられ、その後の化粧水の吸収もよかったです。

保存方法と使用期限の説明もあり、このクリームの場合は、冷蔵庫に保存し、1週間以内に使い切ると良いのだとか。
心身の不調をととのえて人生のクオリティーを上げる
作ってみて気づいたのは、肌の調子に限らず、気分まで上向きになったことです。作っている最中も精油のいい香りでリフレッシュできるし、自分を労っているという喜びが感じられたからかもしれません。そもそも、植物の力を体に取り入れること自体が心地よいもの。「身の回りには、不要な添加物が入っているものがあふれていて、体が悲鳴を上げていてもおかしくありません」という菅原さんの言葉にも身が引き締まります。
もちろん購入するより手間はかかりますが、個人的には、思っていたより簡単でした。気になるコスト面も、精油やハーブを少量ずつ使うので、購入するよりローコストで済みそうです。
菅原さんとMEGUMIさんの対談ページによると、MEGUMIさんは、何をしても倦怠感が抜けない時期に菅原さんと出会い、ハーブティーを飲んだその日のうちに、さーっと引くように倦怠感がなくなったとか。ネロリハーブを「体にいいものばかり」「無理をしても回復力が違う」「心身ともにリラックスできる」と絶賛しています。
ハーブや精油を使えば、たいていのものは手作りできるそうで、本書でも、肌や髪のケアはもちろん、体の中からキレイになるひと皿、嗅いで元気になるスプレーなど、ありとあらゆるレシピがあり、私たちのキレイを全面的にサポートしてくれそう。植物療法に興味を持つ人にとってはバイブルと言えるような気がします。

「心身の不調をととのえると、人生のクオリティーが上がる」という菅原さんの言葉は、菅原さんご自身の活躍を見ても納得できるところ。「もっともっと自分の心や体を愛して」というメッセージを胸に、植物の力を借りながら、自分の手で、自分やまわりの大切な人たちの笑顔を増やしていくのはいかがでしょうか。
製作・文=吉田あき