投資目的の検討から現金化するまで。新NISAを最大限に活用し、ライフプラン実現のための最適解を3ステップで解説!
PR 公開日:2025/6/7

将来への貯えを自分で築かねばならないこの時代、とりあえずの保険的な感覚で新NISAを始めたいと考えている人は多いだろう。だが、投資という言葉の重さに、二の足を踏んでしまってはいないだろうか。
そんな人に手にとってもらいたいのが、新NISA制度の知識や活用法を分かりやすく説明している『9割の“普通の人”の最適解!「逆算ほったらかし」新NISA投資術』(ぱすたお/翔泳社)だ。
著者のぱすたお氏は、無理なく実践できる資産形成術を発信するマネー系YouTuber。様々な投資に挑戦した末、「普通の人」である自分に最適な投資法を見つけ、1億円もの資産を築いたという。
そうした経験に基づいて本書では普通の人に最適と考える新NISAの運用法を紹介。新NISAに関する書籍は巷に溢れているが、本書はひとりひとりのライフプランに合わせた新NISAの活用法を知れる点が特徴。知識ゼロの初心者に役立つのはもちろん、すでに新NISAを運用している人も、これまでと違った角度で新NISAの攻略法が知れるので心強い一冊となる。
著者は3ステップで新NISAでの効率的な資産形成法を説く。新NISAを始める際、まず大切なのが、つみたて投資枠、成長枠ともに「投資信託(分配金なし)」を購入すること。その理由は、資産運用で生まれた利益には通常20%の税金がかかるが、新NISAは非課税。そして「投資信託(分配金なし)」は利益が出た分を再投資していくものなので、税金を引かれることなく雪だるま式に資産が増える「複利効果」を最大限に得ることができるからだ。
こうした基本的な知識をかみ砕いた言葉で丁寧に説明。複雑に感じる新NISAの「つみたて投資枠(年間120万円)」と「成長投資枠(年間240万円)」という2種類の投資枠の違いと使い分けの必要性も説いている。
そうした基本となる知識を学びながら、投資の目的を改めて考えさせてくれるのが本書の良さだ。投資をする際はざっくり「お金を増やすこと」が目的になってしまいやすいが、結婚はしたいのか、子どもはほしいのか、どんな家に住みたいかなど、掴みたいライフプランを具体的に想像することが大切だと著者は訴える。
自分の未来が明確になると、いつまでに、いくら必要なのかが分かり、毎月の貯蓄額と新NISAで投資する金額のバランスを検討しやすくなるのだ。
なお著者は3ステップのひとつとして、新NISAの「出口戦略」についても言及している。投資は「いかにお金を増やすか」に焦点が当たりやすいが、積み立てたお金を現金化することまで見据えた計画を立てることが大切だと言う。
新NISAは従来のNISAとは違い、非課税保有期間の制限がない。そのため、長期的な資産形成を継続しつつ、目標金額に到達したら、必要なタイミングで必要な分だけ非課税で売却し、現金化することが可能なのだ。
著者が勧める出口戦略は、主にふたつ。ひとつは結婚や出産といった、まとまった資金が必要な時に必要なだけ売却する方法。新NISAでは売却によって非課税投資枠に空きができれば、その枠を使って再び投資を行うことができる。ライフイベントなどで一時的に資産を現金化しても、その後に再び投資を継続して資産形成を続けることが可能なのだ。
もうひとつは、投資信託の「定期売却サービス」の活用だ。このサービスは、保有している投資信託を設定した金額や割合で自動的に売却するというもの。安定した副収入を得たい人や、投資で得た利益を生活費の足しにしたい人におすすめとのこと。
著者は資産が枯渇するリスクを抑える「取り崩しの王道戦略」も紹介しているので、資産を売却する際は自身のライフプランを考慮しながら取り崩し率を考えていこう。
「新NISAは老後までほったらかしでいい」という考え方に新しい視点をもたらしてくれる本書は、単に投資術を学べるだけでなく、この先の歩み方を考えさせてくれる。
投資は人生を豊かにするために行う資産形成の中のひとつ。
そんな著者の言葉に触れると、足るを知ることの大切さに改めて気付くことができる。自分の投資法を見直しつつ、今も未来も心に余裕が持てる資産形成を目指してほしい。
文=古川諭香