天羽希純のエッセイ連載「アイドル界のモンスター」/第5回「売れるアイドルについて考えてみた」

小説・エッセイ

公開日:2025/5/23

今回はアイドル13年目の私が思う、売れるアイドルについて考えてみました。

私の個人的な意見を勝手につらつら書いていくだけなので、こんな考え方もあるんだ、ふーんくらいの感覚でぜひ読んでくれたらと思います。

まずは客観的にアイドル界を見ていて上手だな、人気あるなと思う子の特徴を箇条書きであげていきます。

・愛嬌
・親近感
・応援して支えてあげたいと思わせる力
・全力感
・唯一無二

この5つは必須だと思っていて、何か1つ欠けたら人気には中々繋がらないと思っています。

まずは愛嬌と親近感、応援して支えてあげたいと思わせる力について。

日本のアイドルと他の国のアイドルって違うと思っていて、例えば鋭い目つきでかっこよくキメた表情は日本では「怖い、近付きにくい、ふくれっ面」などの少しマイナス寄りな印象が強くなるイメージですが、海外だと「クール、ついていきたくなる、憧れ」などプラスの印象が強いイメージがあります。

他にも、日本だとハイブランドを身につけているアイドルがいると「遊んでそう、自分が応援しなくてもよさそう」などこちらもマイナスな印象を持たれがちですが海外だと「クール、憧れ」などプラスの印象が多いと思います。

なぜ日本と海外では求めるアイドルへのイメージがこんなに違うのかは分かりませんが、
日本のアイドルは強い女よりも愛嬌があって価値観も親近感がある、支えてあげたくなる女の子が人気なのかなと思いました。

次は全力感。
これは人間誰しも頑張ってる人が好きですよね。でも、あえてニュアンス的に「全力」ではなく「全力感」と書きました。

たまにアイドル界で耳にする、「頑張ってる人が損をする世界」って言葉があると思います。
それは私も分かってしまうのが本音です。

「頑張ってるのに損をする」人がいるなら、「頑張ってないのに得をする」人がいるということになると思うのですが、私は悔しいという気持ちよりかは、後者の「頑張ってないのに得をする」人は上手だなと思います。

例えばA子は5時間自主練、B子は1時間自主練をしてあとは寝ていたとします。
A子はSNSで「レッスン頑張ってきた!」と発信します。

B子は汗をかいた自撮りに加えて「長時間レッスンおわり!みんなの顔を思い浮かべながら頑張った!」と発信します。

みなさんはどちらの方が頑張ってるんだなと思いますか?
もちろん応援する側からしたら裏の本当のことは知らないので、B子の方が頑張ってるイメージがつくと思います。

最終的にはステージパフォーマンスに現れるかもしれませんがB子が要領のいい子だった場合、本当に見分けがつかないと思います。

何が言いたいかというと、全力「感」を出せる子は嘘か本当かは別として強いな、と思います。頑張ってる子は応援したくなるからです。

最後に唯一無二についてです。
ここまでは求められる日本のアイドル像でしたが、もう1つ抜ける為には自分にしか出来ない何かを得ることだと思います。

特技でも趣味でも何でもよくて、この子といったらコレ!を獲得することが大切。
たくさんいるアイドルの中で見つけてもらうのは凄く大変なことで、ここで躓いてしまう子が多いと思います。

もちろんライブを見て好きになってもらえることも沢山ありますが、SNS時代なのでSNSを見て気になってきたという方もとても多いと思います。

なので自分の唯一無二な特技や趣味をしっかり発信していって、この子はこういう子なんだと知ってもらう、共感を得る、他の子とは違うところをアピールすることが大切だと思います。

偉そうにつらつらと書いてしまいましたが、私自身客観的に見ての意見なのでもちろん私も自分で話してるのに出来てない課題もたくさんあります。

なんで今回このテーマにしたのかは……
自分用のメモです!笑

そしてこの私の考えを読んでくれた方がどう思うのか知りたかったからです。

ぜひあなたの感想や意見も教えてください!

<第6回に続く>

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天羽希純(あまうきすみ)
8月12日生まれ。東京都出身。
アイドルグループ #2i2の紫担当。
特技はピアノ、トロンボーン、大きな拍手、くねくねボイス。