40代は人生後半の土台作り! 漢方ってどう選ぶ? 眉毛サロンはどんなところ? 老後も健やかに生きていくため、今気になる自分メンテナンス法を実践解説!【書評】

マンガ

公開日:2025/6/24

 人生の折り返し地点とも言える40代。この先を健やかに楽しんで生きていくための指針として、ぜひ手に取ってほしいのがコミックエッセイ『心と体をととのえたら、40代の今が一番健康になりました』(高嶋あがさ/竹書房)だ。40代独身の作者が、自分の足で人生の後半を歩むため、心と体の土台を整えていく過程を描いた実録エッセイである。

 本作は、健康、美容、メンタルの3章に分かれている。どの章も思わずあるあるな悩みや、それ気になっていた! と思うような話題ばかり。自分の悩みや気になることに合わせて好きな話から気軽に読めるのが嬉しい。

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 例えば、健康面。若い頃は気にならなかった頭痛が、年齢を重ねたことで脳梗塞を疑って不安になり検査に行くなど、共感できる人は多いのではないだろうか。その他にも、低用量ピルをいつやめたら良いのか、ミレーナは実際どうなのか、といった人に聞きづらい悩みも赤裸々に語っているのがありがたい。更年期世代に話題のエクオールや種類が多すぎて迷ってしまう漢方の見つけ方もリアルに描かれていて、作者のアンテナの高さには脱帽だ。

 他にもVIO脱毛や眉毛サロン、体癖診断や大型犬レンタル、英語学習にまで挑戦している。どのエピソードもためになるが、何より見習いたいのはその軽やかな行動力や好奇心だろう。一般的には年齢を重ねるほど、新しいものに否定的になったり、腰が重くなったりするものだ。だが作者は、気になったものをまずは調べたりやってみたりする。それも中途半端に終わらせるのではなく、自分に合う方法を見つけたり、TOEICでもしっかり点数アップしたりと結果を残している。現代を生き抜くために必要なのは、こういった柔軟性や胆力なのだと作者の身のこなしを見て痛感する。

 長い人生、身も心も軽やかに生きていくためには、ただぼんやりと考えていても何も生まれない。健康でも美容でも何でもいい、作者のように気になったものややってみたいことを、まずはひとつ手を出してみてはいかがだろうか。日々モヤモヤとしている人に動き出す勇気をくれる一冊だ。

文=ネゴト / fumi

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