不倫サレたのにモテる。束縛夫から解放されたアパレルデザイナー、離婚後の輝きに周囲の男性陣が騒然! 『サレてからモテます』【書評】
公開日:2025/6/20

こんな噂を聞いたことはないだろうか。「バツイチはモテる」。夫の自分勝手な振舞いで傷つけられた場合、女性は「あいつを見返してやろう」という気持ちから結婚していた時より美しく輝くのかもしれない。元夫に「離婚しなければ良かった…」と後悔させるほどに。
『サレてからモテます』(風沢氷花:原作、椎葉きのこ:漫画/KADOKAWA)は離婚を機に本来の輝きを取り戻していく女性の再生物語だ。
憧れの人との結婚後、嫌われないよう必死に尽くし続けたアパレルデザイナーの夕香。彼女は束縛の強い夫に合わせるうちに、いつしか自分らしさを失っていく。しかし、そんな努力も空しく夫は不倫。離婚届を突きつけられてしまう。
そんな人生のどん底で、年下上司の奏人に支えられた夕香は「自分の好きな自分になりたい」と決意し、殻を破っていく。夕香が本来の自分を取り戻していくにつれ、恋の歯車も回り始めるのだった。
誰かの言いなりになったり、過度な束縛を受け続けると自分らしさは失われていく。日々の小さな妥協が積み重なり、気づけば自分の趣味や好み、価値観まで変えてしまっているのだ。そんな束縛から解放され、本来の自分を取り戻していく夕香の姿は、蝶が蛹を破って羽ばたくかのように美しい。
夕香のことを静かに見守り続けてきた奏人も、その姿に釘付けになってしまう。
本作では、夕香が少しずつ自分の好きなファッションを取り戻し、本来の才能を発揮していく様子が描かれる。周囲の男性陣からも注目される夕香を見て焦る奏人は、大胆な行動に出て…。年下男子からの真っすぐなアプローチにキュンとしたい人にも、ぜひおすすめしたい作品だ。
文=ネゴト / くるみ